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PENTAX K-1実写レポート
マクロ100mmで紫陽花を写す

smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WRはフルサイズ仕様のレンズです。主なスペックは最短撮影距離が30.3cmで等倍(センサー上で被写体と同じ大きさ)撮影ができ、ワーキングディスタンスが13cmのためマクロ撮影に有利です。そのうえF5.6まで円形絞りのためボケ効果を引き出すのに適しています。また、アウトドアでの撮影を助ける防滴構造です。このマクロレンズをPENTAX K-1に装着して紫陽花を撮影しましたのでレポートいたします。

画面全体をシャープに撮影する

紫陽花の撮影は雨が似合うのですが、晴れた日の撮影で心がけるのが日陰での撮影です。この撮影では構図に変化をつけるために左下に木漏れ日を入れました。絞りは全体をシャープに写すためにF11にしました。紫系の色を再現するのにカスタムイメージの選択はとても重要です。この時のカスタムイメージはナチュラルがもっとも正しく色を再現していました。カスタムイメージはRAWで撮影しておけば後で選択ができるので便利です。

撮撮影データ:smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR、絞り優先自動露出(1/125秒・F11)、-0.3EV、感度ISO640、カスタムイメージ:ナチュラル(彩度+1)、ホワイトバランス:太陽光 (クリックすると拡大します)

やわらかいボケ味が魅力

ボケはピントがあっていない描写を表します。ボケは日本語ですが、国際語として通用します。スペルは「BOKEH」と綴ります。ボケの効果を最大にするために絞りのF値は開放のF2.8にして撮影。前ボケを入れてフレーミングしました。ピントは中心部のみにして周辺をやわらかい緑の前ボケで包みました。

撮影データ:smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR、絞り優先自動露出(1/250秒・F2.8)、0.3EV、感度ISO100、カスタムイメージ:雅、ホワイトバランス:マニュアル (クリックすると拡大します)

超接写を楽しむ

マクロ撮影も最短の30.3cmで撮影すれば等倍の撮影ができ、肉眼で見ているものと異なる世界を捉えられます。これにはまってしまうと時間の経つのも忘れてマクロ撮影を楽しんでしまいます。この撮影では膨らんだ雨粒をポイントにしています。

撮撮影データ:smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR、絞り優先自動露出(1/100秒・F2.8)、-0.7EV、感度ISO200、カスタムイメージ:雅、ホワイトバランス:マニュアル (クリックすると拡大します)

滴を写す

フレーミングを縦位置にして大胆に狙ってみました。ポイントは滴です。絞りを開放のF2.8にして被写界深度を浅くしての撮影です。ボケは肉眼で見ることができません。レンズを通して初めて見えるもので、写真ならではの表現です。

撮影データ:smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR、絞り優先自動露出(1/250秒・F2.8)、-0.7EV、感度ISO640、カスタムイメージ:雅、ホワイトバランス:マニュアル (クリックすると拡大します)

35mm マクロリミテッドで写す

APS-Cフォーマット用のHD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro LimitedをPENTAX K-1に装着してフルサイズで撮影しました。このマクロレンズはイメージサークル(結像性能を確保している範囲)が小さいために一般的な撮影距離では周辺にケラレが生じます。撮影距離が50cmとなるとケラレがわずかとなり、30cmではほとんど気になりません。焦点距離が短いため背景の写る範囲が広くなり、遠近感を強調した接写ができます。この写真は撮影後のJPEGデータをデジタルフィルターのトイカメラに設定して、さらに周辺を暗くするシェーディングをやや強めにし、トーンブレイクをブルーに設定しました。

撮影データ: HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited、絞り優先自動露出(1/200秒・F2.8)、-0.7EV、感度ISO400、カスタムイメージ:ナチュラル、マニュアルホワイトバランス、デジタルフィルター(トイカメラ) (クリックすると拡大します)

プロフィール

池永 一夫
(いけなが かずお)

東京写真大学卒(現・東京工芸大学)、写真大好き人間。一日一写、写真俳句を日々の楽しみにしている。リコーイメージング株式会社リコーイメージングスクエア銀座勤務。武蔵野美術大学の非常勤講師を勤めるなど、カメラ、写真の講師としても活躍中。一滴会同人。

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