• ブランド
  • 製品
  • ストア
  • フォトアカデミー
  • コミュニティ
  • サポート
連載コラム 写真三昧 SHASHIN ZANMAI
プロフィール

 

池永 一夫
いけなが かずお

 

東京写真大学卒(現・東京工芸大学)、写真大好き人間。一日一写、写真俳句を日々の楽しみにしている。リコーイメージング株式会社リコーイメージングスクエア銀座所長。武蔵野美術大学の非常勤講師を勤めるなど、カメラ、写真の講師としても活躍中。一滴会同人。

リンク ペンタックスファミリー 光と色の反射率 by Dr.M

オートフォーカスの機能を活用して写す(4)

被写体が測距点の位置と合致しないとき

手前の眼にピントを合わせるため一番近い中央の測距点を選んでフォーカスロックを使った。K100D Super+smc PENTAX-DA 70mm F2.4 AL Limitedを使用して撮影。絞り:F2.4、シャッター速度:1/350秒
K10Dの
カスタムファンクション画面
 
K100Dの
カスタムファンクション画面
 

ちょうど測距点が被写体と合わないときは最も近い測距点を選んで、フォーカスロックを用いてピントを合わせます。最も近い測距点であれば、構図をやり直したときの角度が極小であるためピントの誤差がわずかで実質的に問題がありません。右の写真は手前の眼にピントを合わせるため一番近い中央の測距センサーを用いてフォーカスロックをして構図を作り直しました。

測距点を中央に戻したいとき

測距点をセレクトモードで移動させると、頻繁に使用するのが、測距点を中央に戻す操作です。

このとき十字キーでおこなうとやっかいです。そこでボタンの1回押しで測距点を中央に戻す方法があります。K100DやK100D Superではカスタムファンクションの「撮影時のOKボタン」の設定で「測距点中央」に変更するととても便利です。

K10Dにはこの機能がなかったのですが、ファームウェアのバージョンアップでこれが可能となっています。執筆時の最新ファームウェアはバージョン1.30です。これをインストールすれば、カスタムファンクションでAFボタン(OKボタンではありません)の機能に盛り込むことができますのでオススメいたします。

ファームアップは「サポート&サービスダウンロードサービス/デジタルカメラ関連ソフトウェア」の項目をご参照ください。

マニュアルフォーカスとの併用

さて、オートフォーカスの理解が深まったことで、次にマニュアルフォーカスについて考えてみましょう。

カメラの操作にはオートに対してマニュアルがあります。マニュアルとはラテン語で「手」を表します。マニュアルフォーカスとは手動でのピント合わせのことです。「オートフォーカスの時代なのに・・・」と思われるかもしれませんが、カメラを操作する上でオートとマニュアルをうまく組み合わせることが大切です。ペンタックスはそのためにレンズにクイックシフト・フォーカス・システムを取り入れています。これは、オートフォーカスでピントを合わせ、フォーカスロックをかけた状態(シャッターボタン半押し)でフォーカスリングをダイレクトに回して、ピントの微調整を手動で行うシステムです。

smc PENTAX-DA★ 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM
Ricoh Imaging Storeの商品ページ
smc PENTAX-DA★ 50-135mm F2.8ED [IF]SDM
Ricoh Imaging Storeの商品ページ
Ricoh Imaging Storeの商品ページへのリンクは、品切れ、生産終了などにより 切れる場合があります。あらかじめご了承ください。

このクイックシフト・フォーカス・システムに対応のレンズはDA、D FA、DA★の各レンズです。特にDA★レンズのAF駆動は超音波モーターと従来のカプラー駆動の2通りがあり、その両方にクイックシフト・フォーカス・システムが機能します。超音波モーター対応機種は執筆時現在、K10D(バージョン1.30へのアップデートが必要です)とK100D Superです。それ以前のデジタル一眼レフはカプラー駆動となっているため、それぞれのAF駆動でクイックシフト・フォーカス・システムを働かせる必要があります。ペンタックスがいかにマニュアルフォーカスを重要視していることがわかると思います。

ピントを合わせたいところに測距点が対応していないとか、オートフォーカスで合いにくい被写体のときなどはマニュアルフォーカスを用います。また、合わせたいところにこだわりがあるときなども途中まではオートフォーカスで、その後をマニュアルフォーカスにスイッチするという方法があります。たとえばマクロ撮影の微妙なピント位置やメガネをかけた人の瞳にピントを合わせるときにもこのクイックシフト・フォーカス・システムが活躍します。

拡大アイカップ O-ME53
Ricoh Imaging Storeの商品ページ
Ricoh Imaging Storeの商品ページへのリンクは、品切れ、生産終了などにより 切れる場合があります。あらかじめご了承ください。

そんな時のマニュアルフォーカスを助けるのが拡大アイカップO-ME53です。この拡大アイカップを装着すると像倍率を1.18倍にすることができます。元々、ペンタックスのファインダーの像倍率はクラス中最大です。K10Dに装着すると合成像倍率は0.95×1.18=1.12倍になります。マニュアルでのピント合わせは像倍率が高いほどピントの山が見やすく有利になります。一度この拡大アイカップを装着するともうはずせないくらいに便利なアクセサリーです。このアイカップはペンタックスのデジタル一眼レフにすべて使用ができ、ぜひお勧めしたいアクセサリーです。