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連載コラム 写真三昧 SHASHIN ZANMAI
プロフィール

 

池永 一夫
いけなが かずお

 

東京写真大学卒(現・東京工芸大学)、写真大好き人間。一日一写、写真俳句を日々の楽しみにしている。リコーイメージング株式会社リコーイメージングスクエア銀座勤務。武蔵 野美術大学の非常勤講師を勤めるなど、カメラ、写真の講師としても活躍中。一滴会同人。

リンク ペンタックスファミリー 光と色の反射率 by Dr.M

PENTAX K-1試写レポート

PENTAX K-1(以下、K-1)の発売を前に、ベータ機による試写をいたしましたのでレポートします。今回、使用したレンズは新製品のD FA28-105mmと愛用のDA55-300mmです。フルサイズ機とは思えないほどコンパクトなつくりとK-3 IIの操作系を引き継ぎつつ、2つのダイヤルを組合せて設定する新しい操作系(スマートファンクション)も戸惑うことなく使用できました。使用してみた私の感想は、一言でいえば頼りになる安心のカメラです。今後はK-1 なしでの撮影は考えられないほどです。なお、K-1とD FA28-105mmは試作品であることをあらかじめお断りしておきます。

 

リアル・レゾリューション・システムの進化

手ぶれ補正のSRを応用したリアル・レゾリューション・システム(以下RRS)はK-3 IIに搭載された機能です。K-3 IIのRRSは撮影中に被写体が動いてしまった場合に対応できる動体補正機能を実装していました。(動体補正は被写体によっては十分な補正を得られない事もあります)この動体補正はK-3 IIでは動体補正が常に機能する状態で搭載していましたが、K-1では動体補正のオン/オフが選択できるようになりました。撮影には三脚が必須ですが、RRSを利用できるシーンが増えたことは撮影領域を大幅に広げることとなりました。RRSを簡単に説明すると、従来のデジタルカメラの色の認識には光の三原色のRGBの情報を4 ピクセル(RGBG)で認識していました。それをRRSではSRを使ってイメージセンサーを動かして4ショット撮影し合成して、1ピクセルで全色を認識できるようにしたものです。よって結像性能を一気にアップすることが可能になり、しかも画素数は変わらないというありがたい機能です。写真はガラス窓越しの撮影で100%拡大して比較。右がRRSをON で撮影しています。RRSの超高精細な描写をご覧ください。

撮影データ:HD PENTAX-D FA28-105mmF3.5-5.6ED DC WR(40mm)、絞り優先自動露出(1/125 秒・F11)、感度ISO100、カスタムイメージ:ナチュラル、ホワイトバランス:太陽光、リアル・レゾリュ―ション・システム動体補正モード、三脚・赤外リモコン使用 (クリックすると拡大します)
部分拡大 左:RRS OFF 右:RRS ON     木々の枝先の描写を比較
拡大してご確認ください (クリックすると拡大します)
部分拡大 左:RRS OFF 右:RRS ON     右ビルの非常階段の柵の描写を比較
拡大してご確認ください (クリックすると拡大します)

 

交換レンズをどう揃えるか

フルサイズに装着するレンズの選択は大いに悩むところです。言い替えると楽しい悩みで もあります。現在、フルサイズ用の交換レンズは大口径レンズでラインナップされていますが、大きさや重さのこともあります。まず、手持ちの交換レンズを活かしつつ、新たに買い揃えるレンズをどうするかです。いずれにしても標準ズームがほしいところです。大口径レンズの必要がなければ、コンパクトな28-105mmを選択することになります。そこでこのレンズを使ってみました。レンズの結像性は申し分なく、ボケもきれいで頼りになる標準ズームといえます。

撮影データ:HD PENTAX-D FA28-105mmF3.5-5.6ED DC WR(45mm)、絞り優先自動露出(1/30 秒・F11)、感度ISO100、カスタムイメージ:ナチュラル、マニュアルホワイトバランス、手持ち撮影 (クリックすると拡大します)
撮影データ:HD PENTAX-D FA28-105mmF3.5-5.6ED DC WR(45mm)、絞り優先自動露出(1/30 秒・F11)、感度ISO100、カスタムイメージ:ナチュラル、マニュアルホワイトバランス、手持ち撮影 (クリックすると拡大します)

 

DA55-300mmをフルサイズで使用

フルサイズ機をクロップモードで使えばAPS-Cのカメラとして使えるし、手持ちのDAレンズをあえてフルサイズで使用することも可能です。フォーマットを柔軟に使えて、その運用を撮影者に委ねています。手持ちのレンズをどのように活かせるか、そのために使用できるかどうかを試す必要があります。DA レンズではイメージサークル(結像性能を有する範囲)が限定されるために周辺の結像性能が納得できなければ、APS-Cサイズでの使用をお勧めします。今回は望遠レンズのDA55-300mm を試してみました。このレンズは焦点距離によって若干のケラレがあるもの、あらかじめその程度を理解しておけば十分使用可能です。白椿(衣笠)の撮影はDA55-300mmの300mmで使用、周辺に若干のケラレがあるものの、このような構図であれば問題がありません。

撮影データ:smcPENTAX-DA55-300mmF4-5.8ED WR(230mm)、絞り優先自動露出(1/250 秒・F5.6)、-0.3EV 感度ISO400、カスタムイメージ:ナチュラル、マニュアルホワイトバランス、手持ち撮影 (クリックすると拡大します)

 

フレシキブルチルト液晶モニターでアングルが自在に

ライブビュー撮影でローアングルやハイアングルに対応するために液晶モニターが可動式になっています。K-1は、レンズの光軸をセンターに保持したまま動かせるというユニークな仕掛けになっています。実際に使ってみると大変に便利で見やすいのです。まず、アングルが自由になることで、日常視点から離れた絵作りができます。また、不安定な状況からの撮影で起こりがちな傾きもしっかりと確認ができます。しかも手持ち撮影で起こりがちな手ぶれも5軸・5段手ぶれ補正がしっかりと働いてくれます。写真はDA55-300mmを210mmにしてフルサイズで撮影。四隅に若干のケラレがありますが、私にとっては問題のないレベルです。

撮影データ:smcPENTAX-DA55-300mmF4-5.8ED WR(210mm)、絞り優先自動露出(1/125 秒・F8)、-0.7EV 感度ISO320、カスタムイメージ:ナチュラル、マニュアルホワイトバランス、手持ち撮影 (クリックすると拡大します)