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連載コラム 写真三昧 SHASHIN ZANMAI
プロフィール

 

池永 一夫
いけなが かずお

 

東京写真大学卒(現・東京工芸大学)、写真大好き人間。一日一写、写真俳句を日々の楽しみにしている。リコーイメージング株式会社リコーイメージングスクエア銀座所長。武蔵野美術大学の非常勤講師を勤めるなど、カメラ、写真の講師としても活躍中。一滴会同人。

リンク ペンタックスファミリー 光と色の反射率 by Dr.M

K-7で余呉湖のコスモスを写す

先日、琵琶湖の北にある余呉湖に出掛けました。観光地はどこも行楽シーズンでにぎわうなか、ここはひっそりとして静寂そのものです。満開のコスモスが湖畔を彩っていました。雨に濡れたコスモスはむしろ晴れた日よりも風情があります。

望遠ズームで写す

秋雨に対岸が靄っていて、茎についた雨滴が光っています。露出をやや明るめにしてやわらかい雰囲気を写しました。絞りはF6.3と、やや絞った程度で被写界深度は浅めです。ピントが合っていたり、ボケていたり。ここでは望遠レンズによる遠近感の圧縮で群生のボリューム感を描写してみました。使用したのはDA 55-300mm F4-5.8ED。この望遠ズームレンズは、写りはシャープでボケがとてもきれいと理想的な描写をしてくれます。一眼レフカメラ必携のレンズです。

K-7+smc PENTAX-DA55-300mm F4-5.8ED(210mm)を使用
絞り優先、絞り:F6.3、シャッタースピード:1/400秒、感度:ISO400、露出補正:+0.3EV、ホワイトバランス:オート、カスタムイメージ:雅(MIYABI)
K-7+smc PENTAX-smcPENTAX-DA16-45mm F4 ED AL(29mm)を使用
絞り優先、絞り:F8、シャッタースピード:1/200秒、感度:ISO200、露出補正+0.3EV、ホワイトバランス:オート、カスタムイメージ:雅(MIYABI)、ダイナミックレンジ:ハイライト補正ON・シャドー補正弱

風景の中のコスモス

余呉湖の湖畔に咲くコスモスを標準ズームで写しました。ピントをコスモスに合わせて、小雨に霞む山並みを入れて縦の構図にまとめてみました。画面の下側は構図をつくるうえで土台となる部分です。主役であるコスモスを土台として構成しました。

マクロレンズで写す

今度はぐっと近づいてコスモスを写します。大好きなレンズのDA 35mm F2.8Macro Limitedを使いました。最短撮影距離は13.9cmで、F値が2.8と明るく、画角が44°で標準レンズとして使うこともできます。このレンズの描写力は「写真三昧 vol.20」で既に実証済みです。太鼓判をいくつも押したいくらいの自信のレンズです。

まず主役である左のコスモスの花芯にピントを合わせます。絞りは背景のコスモスをぼかすためにF4です。画像仕上げはしっかりとメリハリを出すために風景にしました。このような花の撮影では花数がポイントです。いくつがよいということではありませんが、奇数の方がまとめやすいと思います。

さらに構図ですが、コスモスの配置にこだわっています。左の花をぎりぎりに、右の花はフレームで少しカットするようにして3つの花の微妙な関係をつくりました。これによって、主役に目が行くような構図にしました。100%ファインダーはこんなところでも威力を発揮します。

K-7+smc PENTAX-DA35mm F2.8 Macro Limitedを使用
絞り優先、絞り:F4、シャッタースピード:1/100秒、感度:ISO200、露出補正:+0.7EV、ホワイトバランス:オート、カスタムイメージ:風景、ダイナミックレンジ:シャドー補正弱