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Q10で春の京都を写す ミラーレス一眼のQ10は驚くほどの超小型軽量ボディと驚異の高画質が特長です。写りに関するスペックは画素数と撮像素子(センサー)が大きいほど有利ですので、撮像素子がクラス中とても小さな1/3.2型のQ10の写りがどうなのかと心配するのも当然です。しかし、その常識を覆すほどの写りがこのカメラにはあります。携帯性と高画質のふたつを手にしたときの喜びは例えようがありません。最近はQ10をメインカメラとして本気モードで使っています。
今回は桜咲く京都を写してきましたので、その写りをご覧ください。使用レンズは「02 STANDARD ZOOM(標準ズーム)」と「06 TELEPHOTO ZOOM(望遠ズーム)」の2本勝負です。
06望遠ズームで足元を どこにいっても満開の桜に花酔いという言葉がぴったりです。目線を足元に移すと春の息吹のなかに桜の花びらがひとひらあったので、望遠ズームでアップにして写しました。拡大再生して驚いたのはスギナの葉先についた水滴です。肉眼でも気付かなかった水滴がはっきりと写っています。その写りのよさはレンズの解像力によるところが大きいのです。
06望遠ズームでしだれ桜をボリューム感たっぷりに 望遠レンズの大きな役割の一つに、遠近感の圧縮効果により花のボリュームをだせることがあります。そのポイントは、撮影距離と望遠レンズの焦点距離の設定にあります。望遠レンズは、望遠にすればするほど圧縮効果が大きくなりますが写る範囲が狭くなってしまいます。そこで、確保できる撮影位置から写る範囲をズーミングすることで調整します。この撮影はズームレンズの中間域の23.5mmです。ズームレンズに刻まれた数字が焦点距離です。拡大してみていただければその写りの確かさがわかります。 02標準ズームで精密描写 苔むした桜の老木を狙いました。このような撮影では精密描写を心がけます。レンズの絞りを絞りたくなるところですが、Q10はセンサーが小さいので絞りすぎに注意します。そこで露出モードをプログラムオートにしておけば、シャープに写すための絞りを自動で設定してくれるので便利です。感度設定もオートにしておけば、手ぶれしないシャッター速度を選択してくれるので安心です。今回の撮影はすべてプログラムオートにしています。まずは標準ズームの写りをご覧ください。 06望遠ズームで切り撮る しだれ桜は京都を代表する花です。屋根にしだれた様は見事です。06望遠ズームで屋根と建物をバランスよく構成しました。06望遠ズームは開放F値が2.8と明るく、ズームしてもF値が変わらないF2.8通しですから、このレンズの小ささは目を見張るものがあります。ほとんど02標準ズームと同じ大きさで、フィルター径も40.5mmと共通です。抜群の携帯性はうれしいかぎりです。これもセンサーが小さいことの特長の一つです。 02標準ズームでユキヤナギを写す 京都府立植物園でユキヤナギを写しました。センサーが小さいデメリットとしてボケ(BOKEH)を引き出せないということがあります。そのかわりに手前から奥まではっきりと写せるメリットがります。そこで絞りを開放で撮影してみると背景が程よくボケていて、立体的に描写されていることがわかります。ピントが深いといえどもこのようなシーンではボケも活用できます。そのためピント合わせは正確に行うことが大切です。AFモードはピンポイントにフォーカス点を設定できるAFセレクトを使っています。 |