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連載コラム 写真三昧 SHASHIN ZANMAI
プロフィール

 

安藤 智仁
あんどう ともひと

 

日本大学藝術学部写真学科卒業。カメラ片手の旅を愛する。東京の懐かしい風景を集めた「東京レトロ」をライフワークとして活動中。愛機はPENTAX 645D。リコーイメージング(株)カスタマーコミュニケーション部 販売サポートグループ所属。 現在全国で開催されるフォトセミナーの講師として活躍。フォトマスターEX。夜景鑑賞士2級。2014年3月、写真展「Andy's Photo Journey V」を開催。

リンク ペンタックスファミリー 光と色の反射率 by Dr.M

K-3IIのリアルレゾリューションを体験する

前編に続くK-S2で巡る五島列島の話を一旦お休みして、もう一つの待望の新製品K-3IIについて少し書きたいと思います。K-3IIは外観こそK-3によく似ていますが「リアルレゾリューション」をはじめ、新しくなったAF、ジャイロを一新し高性能化した手ぶれ補正「シェイクリダクション」、GPSの内蔵など、盛りだくさんのフルモデルチェンジとなっています。試したいこと、お伝えしたいことはたくさんあるのですが、やはりまずは最大の関心事「リアルレゾリューション」についてお伝えしたいと思います。実力のほどを試すべく「猿島」へと向かいました。

猿島までは三笠桟橋から7分足らず

猿島は東京湾に浮かぶ周囲約1.6kmの無人島で、手つかずの自然の中に旧海軍の要塞の跡が残っています。京浜急行の横須賀中央駅から徒歩10分ほど歩き、三笠桟橋からフェリーで渡ります。と言っても7分足らず、船旅気分もあっという間です。

さて、この猿島でK-3IIを使ってリアルレゾリューションの効果を体感すべく撮影をしました。猿島では日本に現存する数少ない貴重なフランス積みのレンガが見られます。この質感をどれだけ再現できるのか、が最大の関心事でした。

いざセッティング、撮影に臨みます。

リアルレゾリューションはセンサーを1画素分ずつずらして4回露光し、1画素に対してRGB全ての正しい情報を取り込んで撮影します。ですからこの間、カメラはもちろん被写体が動いてもいけないわけです。しっかりとした三脚を用意しリモコンでシャッターを切ることはもちろん、露光中に三脚を立てている周囲で歩いたり、ということもできれば避けたいところです。そして一番気を遣うのは風。切通しの中を通り抜ける風が被写体をわずかに動かしてしまいます。4×5フォーマットで撮影をしていたころはよく「大判カメラは風との戦いだ」と言われたものですが、あの緊張感を思い出します。いずれにせよ慎重に風を見極めながらシャッターを切りました。

静寂の中でK-3IIのシャッターが静かに降ります。
K-3II/HD DA16-85mmF3.5-5.6ED DC WR F11 0.6s ISO400 カスタムイメージ:鮮やか AWB
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どれくらい差がでるものなのか気になるところですので、比較をしてみましょう。トンネルのレンガの左上の一部を拡大してみました。

左がリアルレゾリューションオフ、右がオン
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「解像感」というよりもむしろ「情報の密度」とでも言うべきでしょうか。確かな違いが感じられます。様々な撮影にトライしてみたくなります。今度は風化が進んだレンガの表面をクローズアップします。

風化が進んだレンガの表面 中央右寄りのレンガのへこんでいる部分を拡大します。
K-3II/HD DA16-85mmF3.5-5.6ED DC WR F11 0.8s ISO100 カスタムイメージ:鮮やか AWB
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左がリアルレゾリューションオフ、右がオン
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この後もしばらく様々な撮影にトライしました。レンガに覆いかぶさるように生えるシダなどは肉眼では動いていないように見えても拡大をすると常にごく僅かに揺れています。ライブビューで最大の10倍まで拡大をして慎重にシャッターチャンスを待ちながらの撮影です。オフとオン交互に撮影をしましたが、K-3IIの液晶モニターでも充分効果が分かるのでいつの間にか夢中になっていました。

今回はファーストインプレッションということでこの辺でおしまいにします。ご紹介したK-3IIの「リアルレゾリューション」は撮影条件に制約があり、慎重な作業を求められる撮影ではありますが、良い結果が得られたときの感動はひとしおです。ぜひ皆さんにもこの感動を味わってほしいと思っています。