|
645Dで滝を写す あこがれの645Dを使う機会に恵まれました。早速、日光の霧降高原にある「隠れ三滝」の撮影をしましたのでレポートします。 隠れ三滝 この三滝は名前のとおり知る人ぞ知る穴場的存在。滝巡りには1時間半くらいの行程で、撮影時間をいれると約3時間が必要です。最初の滝が「丁字ノ滝」で滝の傍まで行けて撮影場所も比較的に自由に選べます。滝の全容を写すも良し、一部を切り取るも良し。下の写真では滝の一部を切り取りました。記録形式はRAWでパソコンを使って専用のユーティリーソフト4.21で処理をしました。処理には前述の「雨の森を写す」と同様に暗部と明部をつめるレベル補正でメリハリ感をつけました。滝の飛沫が不思議な模様をつくり出しています。
マックラ滝 続いての「玉簾ノ滝」は光線状態がよくないので撮影を早々に切り上げて、三滝中で一番大きな「マックラ滝」に向かいました。この滝は薄暗い中にあるのでその名前があるようです。落差は30mで幅10mの大きな滝です。あたりは滝からの飛沫が霧となって降り、ひんやりとして涼しいのです。 この滝には樹齢300年の沢胡桃の大木があって特異な景観を作り出しています。全容を撮るべく、撮影位置を決めるのですが、最適な場所を見つけるのに苦労しました。写真はズームの45-85mmの広角端を用いました。もう少し広角にしたかったので、33-55mmがあれば良かったと反省。足場の悪い渓流での撮影に必要なのが足の長い三脚です。岩場にへばりついて撮影したためにズボンは泥だらけ。濡れても良い装備も必要です。 さて、撮影は飛沫がレンズにかからないように、ハレギリを使ってレンズに蓋をし、撮影時にさっとはずしてシャッターを切るという方法です。もちろんミラーアップして「防水リモートコントロールO-RC1」でレリーズすることをお勧めします。 下の写真もRAWデータをパソコンで処理。暗部と明部をつめるレベル補正でメリハリ感を出しています。さらに気を使ったのが沢胡桃の木肌をどの程度出すかです。覆い焼きの機能を使って調整をしました。 645Dの写りはどうでしょう。とにかくその描写の細かさに驚きました。葉っぱの一枚一枚がしっかりと描写されています。木肌や岩の質感の描写も中判デジタルカメラならでは写りです。645Dが欲しい!今の率直な気持ちです。
リバーサルフィルムモードの活用 さて、パソコンを使わずにカメラ本体でメリハリ感をつけるにはどうしたら良いのでしょうか。その答えのひとつがカスタムイメージの「リバーサルフィルム」を用いる方法です。リバーサルフィルムで撮影したようなメリハリ感の効いた写真になります。パソコンでの処理と比較するとカスタムイメージが違うので同じ仕上がりにはなりませんが、メリハリ感をしっかりつけることができます。そして沢胡桃の木肌がつぶれないようにカメラ内でRAWデータを処理するときにシャドー補正を「中」に設定しました。 このようにカメラ内でRAWデータの処理ができますのでパソコンの苦手な方にもお勧めです。なお、この「リバーサルフィルム」モードは645Dだけでなく、バージョンアップ(Ver.1.10)をしていただくとK-7にもご利用いただけます。是非お試しください。 |