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連載コラム 写真三昧 SHASHIN ZANMAI
プロフィール

 

池永 一夫
いけなが かずお

 

東京写真大学卒(現・東京工芸大学)、写真大好き人間。一日一写、写真俳句を日々の楽しみにしている。リコーイメージング株式会社リコーイメージングスクエア銀座所長。武蔵野美術大学の非常勤講師を勤めるなど、カメラ、写真の講師としても活躍中。一滴会同人。

リンク ペンタックスファミリー 光と色の反射率 by Dr.M

PENTAX K-3で京都の紅葉を写す

K-3が発売されました。驚異のスペックに即座に購入を決めました。早速に京都の紅葉を撮影してきました。レンズはHDコーティングの新製品HD PENTAX-DA35mmF2.8 Macro Limitedと写りの良さで定評の望遠ズームのDA60-250mmF4ED[IF]SDMを用いました。

克明に描写する

高雄の神護寺にでかけました。朝の逆光に青紅葉が輝きます。風に紅葉した葉が舞うという光景をHDコーティングの新製品HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limitedで撮影。抜けの良さと暗部の描写も克明でK-3の24メガピクセルとローパスフィルターレスと高解像のレンズの組合せは文句なし、ここまで写るのかと驚嘆。

撮影データ:HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited、絞り優先自動露出(F8・1/80秒)-0.7EV、感度ISO160、カスタムイメージ:雅(MIYABI)、ホワイトバランス:マルチパターンAWB

逆光もクリアに描写

茶店の屋根に積もる紅葉を35mm Macro Limitedで撮影。逆光にもかかわらずクリアに描写。拡大すると苔や落葉がシャープに写っていることがわかります。HDコーティングの35mmレンズの力を感じました。屋根全体にピントをまわすために屋根の中央よりやや手前にピントを合わせました。これは被写界深度が手前に浅く奥に深いという原則に従っています。また、絞りをF11にして被写界深度を深くしました。なお、被写界深度の定義は以下のようになります。光学的なピントは合わせたところにしかありませんが、その前後にあたかもピントが合ったかのように見える範囲が生じます。その範囲のことを被写界深度といいます。それに関係する三要素がレンズの絞り、焦点距離、撮影距離となります。

撮影データ:HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited、絞り優先自動露出(F11・1/80秒)、感度ISO200、カスタムイメージ:雅(MIYABI)、ホワイトバランス:マルチパターンAWB

マクロ撮影で威力を発揮

かわらけをマクロ撮影。かわらけにのっかっていた紅葉の一葉が彩りを添えています。息をのむほどの精密さはご覧のとおりです。35mmF2.8 Macro Limitedは標準レンズとして、近接も等倍まで利くため使い道の多いレンズです。リミテッドの単焦点レンズを最初に選ぶとすればこのレンズがお勧めです。かわらけは厄除けを願って投げます。文字を下にしてスナップを利かせて投げることを茶店の方に教えていただきました。

撮影データ:HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited、絞り優先自動露出(F8・1/30秒)、感度ISO640、カスタムイメージ:雅(MIYABI)、ホワイトバランス:マルチパターンAWB

感度を上げて手持ち撮影

神護寺の楼門付近の紅葉が最も色づいていました。楼門を抜けてDA60-250mmF4を装着して手持ちで撮影。手ぶれしないように感度を2500にして1/250秒のシャッター速度を用いました。等倍に拡大すると鬼瓦につながる瓦を縛っている針金までも見えます。手持ち撮影では手ぶれを防ぐために感度を上げることは有効な手段で、高感度に強いK-3だから安心です。

撮影データ:DA60-250mmF4ED[IF]SDM、絞り優先自動露出(F8・1/250秒)-1.7EV、感度ISO2500、カスタムイメージ:雅(MIYABI)、ホワイトバランス:マルチパターンAWB

前ボケを活かして

レンズはDA60-250mmF4を用いて絞りを開放のF4に設定し、手前のきらきら光る紅葉をレンズ近くまで配置してボカしました。ピントは前ボケの先の真っ赤な紅葉に合わせて色のコントラストで構成しました。撮影に用いたカスタムイメージは雅(MIYABI)です。

撮影データ:DA60-250mmF4ED[IF]SDM、絞り優先自動露出(F4・1/320秒)-0.3EV、感度ISO800、カスタムイメージ:雅(MIYABI)、ホワイトバランス:マルチパターンAWB、一脚使用

真っ白な山茶花を望遠接写

撮影データ:DA60-250mmF4ED[IF]SDM、絞り優先自動露出(F7.1・1/100秒)-1EV、感度ISO800、カスタムイメージ:雅(MIYABI)、ホワイトバランス:マルチパターンAWB、一脚使用

真っ赤な紅葉のなかひっそりと咲く山茶花を見つけました。山茶花はツバキ属で、椿と花姿がよく似ていますが、咲く時期が違います。「たき火」の童謡を思い出すと、この時期に咲くのが山茶花と分かります。境内の奥にひっそりと咲いていた山茶花をDA60-250mmで望遠接写しました。葉が光るので偏光フィルターを使ってその反射を除きました。露出はアンダーにして藪の感じを出しました。