夜明けの秋元湖
裏磐梯には多くの写真家が訪れます。その裏磐梯のなかでも夜明けの秋元湖は撮影スポットとして有名です。発売後間もない10月23日にK-5で撮影をしましたのでレポートいたします。
5時15分、肉眼で東の空がうっすら見える程度になりました。試しに撮影をしてみるとかなりの露出不足でしたので露出補正を+1にしてみましたが、それでも露出不足です。ファインダーの逆入射光に影響されました。この失敗した露出不足の写真を調整してみました。
撮影時に失敗した露出を調整
パソコンのモニターで画像を見るとかなりの露出不足であることがわかります。RAWデータでの撮影なので専用ソフト(PENAX Digital Camera Utility 4.30)で展開時に調整することができます。
調整手順
- RAWデータをパソコンで展開します。まずは「露出/トーン」を開いて露出増減感を使って+補正をします。ここでは+2.5EVの補正をしました。
- メリハリ感を出すためにレベル補正は暗部を10、明部を240に設定。
- またシャドー部を出すために覆い焼きを20にしました。これでまだ暗い明け方の秋元湖を表現することできました。
ノイズ処理
次に処理するのがノイズの調整です。大幅な増感のためにかなりのノイズがあります。画像を100%拡大してみるとノイズの状況がよくわかります。
ノイズリダクションの機能を使って
ノイズ処理にはノイズリダクションを使います。このツールにはランダムノイズ除去、ノイズ整列、偽色信号抑制の3つがあります。ランダムノイズ除去50、ノイズ整列30、偽色信号抑制256に調整しました。画像を100%拡大してモニターを見ながら調整します。ランダムノイズ除去とノイズ整列はかけすぎると解像感と立体感を損なうため注意をします。偽色信号抑制はなくなるまでスライドさせます。最大値は256で、今回は最大値に調整をしました。
完成
完成した夜明けの秋元湖の写真です。撮影時のホワイトバランスは「太陽光」にして青味の強い写真にし、秋冷の静けさを狙いました。撮影時のシャッター速度が5秒で、RAWデータの展開時に+2.5EVに増感をしたので、本来の撮影に必要な露出時間は30秒であったことがわかります。この撮影のあと急に押し寄せてきた霧に包まれて、残念ながら日の出の撮影はできずに引き上げとなりました。
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K-5+smc PENTAX-DA17-70mmF4使用
絞り優先、絞り:F5.6、シャッタースピード:5秒、感度:ISO400、露出補正:+1.0EV、カスタムイメージ「風景」、ホワイトバランス「太陽光」、RAWデータをPCで展開、三脚使用(ミラーアップ+リモコン) |
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