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連載コラム 写真三昧 SHASHIN ZANMAI
プロフィール

 

池永 一夫
いけなが かずお

 

東京写真大学卒(現・東京工芸大学)、写真大好き人間。一日一写、写真俳句を日々の楽しみにしている。リコーイメージング株式会社リコーイメージングスクエア銀座所長。武蔵野美術大学の非常勤講師を勤めるなど、カメラ、写真の講師としても活躍中。一滴会同人。

リンク ペンタックスファミリー 光と色の反射率 by Dr.M

俳句と写真のコラボレーション(2)

新しい写真の楽しみを提案いたします。それは写真に文章を添えるというもの。もともと写真に短いキャプションをつけて説明をすることはよくあります。その文章をより研ぎ澄ました世界で一番短い文章である俳句で綴るというもの。

すなわち俳句と写真をコラボレーションして楽しもうという提案です。最近、話題になっています。

俳句人口は増えているようですが、俳句と写真をコラボレーションする方はまだ少ないようです。フォーカルではいち早くその講座を設けました。名づけて「美写一句」。その指導は写真家の中谷吉隆氏。現在、カメラ雑誌「フォトコンテスト」で「フォト・ハイク」を連載中です。ではどのようなものか、私の最近作を紹介してみます。

天候に恵まれた今年の連休。今年から名前が昭和の日に変わった4月29日に都営地下鉄の一日乗車券「ワンデーパス」で都内見物に出かけました。まずは浅草に到着。都営バスにパスモの広告と祝日を祝う小旗が目に飛び込みました。ここで記録写真を1枚。

ワンデーパス都心巡れば新樹風

仲見世はいつものように人であふれかえっています。なかでも海外からのツーリストが目立ちます。五月晴に鯉幟が気持ちよさそうに泳いでいました。句を作るよりまず撮影を。俳句は後で考えればよいのです。

外国語交わす浅草五月晴

浅草の次は学生街を歩きました。神田、飯田橋、御茶ノ水へとアップダウンが結構あって足が棒になりましたが、どこへ行っても心地よい風があります。神田明神ではちょうど結婚式がおこなわれていました。白無垢が目に眩しく、集合写真を写す掛けが聞こえてきます。時がゆっくりと過ぎてゆきます。神田明神の御輿の出番も間近です。

祭り待つ御輿照らすや新樹光

この一帯は古い建物の商店や有名な教会があり、街歩きを楽しいものにしてくれます。街撮りという言葉もあるようです。日は西に傾き始め、御茶ノ水のニコライ堂に薄いお月様が昇ってきます。満月には少し早いようです。望遠レンズを装着して撮影したあと、古めかしい喫茶店に入り休憩。連休中とあって学生はいなっかたが、学生時代によく通ったと息子の言。

学生街息子と歩く昭和の日

このように写真に俳句をつけて小さな旅を楽しみます。ただそれだけの遊びです。写すことと綴ることを同時におこなうことは対象をより深く見つめるようになります。写真上達の秘訣が隠されているかも。