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連載コラム 写真三昧 SHASHIN ZANMAI
プロフィール

 

池永 一夫
いけなが かずお

 

東京写真大学卒(現・東京工芸大学)、写真大好き人間。一日一写、写真俳句を日々の楽しみにしている。リコーイメージング株式会社リコーイメージングスクエア銀座所長。武蔵野美術大学の非常勤講師を勤めるなど、カメラ、写真の講師としても活躍中。一滴会同人。

リンク ペンタックスファミリー 光と色の反射率 by Dr.M

AFボタンを使って花火を写す

画像はK20Dの背面です。「AF」と記されている丸いボタンが「AFボタン」

K20Dの場合、カスタムファンクションのNo.14に「シャッター半押しのAF」が割り当てられています ここで「オフ」を選択すると、シャッター半押し時のAF動作をオフにすることができます

今回は、K10DやK20Dの背面にあるAFボタンの活用法について触れてみます。AFボタンはグリップした右手親指で操作する位置にあり、特等席とも言える使いやすい位置に割り当てられたボタンです。このボタンを採用するようになってから『親指AF』などと言われ、にわかに注目を集めています。

オートフォーカスとマニュアルフォーカスを自在に使い分ける

オートフォーカスはシャッターボタンの半押しで行いますが、これと同じ機能がAFボタンです。

今回のポイントは、AFボタンを使ってのオートフォーカスを行うときに、シャッターボタン半押しのAF機能をオフに変更することです。こうすることによって、オートフォーカスとマニュアルフォーカスを明確に分けて、両者をうまく使い分けることができます。

親指AFのススメ

写真1 AFボタンでピントを合わせる。K20D+smc PENTAX-DA55-300mmF4-5.8ED、焦点距離:55mm、F値:16、シャッタースピード:5.16秒、ISO100、バルブ、ホワイトバランス:太陽光、カスタムイメージ「鮮やか」、三脚+ケーブルスイッチCS-205使用(いたばし花火大会)

この設定での撮影例として、花火を撮影するときの手順を述べてみます。

まず、AFボタンを押すだけで、オートフォーカスは花火の撮影にもきちんと働き、ピントを合わせてくれます。そのときにフォーカスの測距モードはオート設定にします。ピントが合うとピッピッと合焦音がし、AFボタンから親指を離せばそれでOKです。後はほぼ同じ距離に花火が開くので、フォーカスはそのままにしておき、あとはシャッターボタンを押して写すだけです。このとき、カメラのシャッターボタンを直接押すと、三脚に着けているとはいえブレの原因となりますので、ケーブルスイッチCS-205を用います。

シャッターボタンの半押しAFをオンにしておくと、レリーズの度にオートフォーカスが作動し、撮影が煩雑になってしまいますが、シャッターボタンをレリーズのみの機能に変更しておけば、スイッチを半押しにしてもオートフォーカスは働きません。一度決めたフォーカス位置での撮影が連続してでき、ピント合わせの操作から解放されるわけです。

フォーカスとレリーズを分けたいとき、このAFボタンは大変に有効に使えます。この方法で撮影したのが写真1の写真です。

オートフォーカスとマニュアルフォーカスの合わせ技

上記の設定の応用例です。写真2は、AFボタンでフォーカスを合わせてレリーズ、約2秒の露出中にフォーカスリングをダイレクトに至近距離側に回転させます。するとピントの合った花火とボケた花火が1枚の写真の中に写し込めます。緑色と赤紫色の花火が大きくボケていて、ファンタジックに写すことができました。計算してもなかなか難しい写真ですが、たくさんのショットの中から生まれたものです。難易度の高い写真が写せたときの喜び、これも写真の醍醐味といえます。ここではマニュアルでフォーカスリングをダイレクトに回転させることができるというのがポイントです。

写真2 露光中フォーカスリングをすばやく至近距離側に回転させる。K20D+smc PENTAX-DA17-70mmF4AL[IF]SDM、焦点距離:48mm、F値:8、シャッタースピード:2.4秒、ISO100、バルブ、ホワイトバランス:太陽光、カスタムイメージ「鮮やか」、三脚+ケーブルスイッチCS-205使用(いたばし花火大会)

露光中にボケが広がっていく様子を写す

写真3は写真2と同様に露光中にフォーカスリングを至近距離側に回転させました。花火が開いていく途中からフォーカスリングを至近距離側に回転させたため、ボケが広がっていく様子が写し込めました。写真2との違いはボケの広がりがつながっているかどうかです。

写真3 露光中フォーカスリングを至近距離側に回転させる。K10D+smc PENTAX-DA50-200mmF4-5.6ED、焦点距離:200mm、F値:16、シャッタースピード:2秒、ISO100、バルブ、ホワイトバランス:太陽光、カスタムイメージ「鮮やか」、三脚+ケーブルスイッチCS-205使用(神宮外苑花火大会)