GRist 16 Ryu Itsukiさん
こんにちは、えみっふぃーです。
今回のGRistは、昨年カメラ博物館で開催された「リコー展」にて、オートハーフのカスタムバージョンの展示品を提供いただいた「120%オートハーフを楽しむ本」の著者でいらっしゃる、フリーフォトグラファーのRyu Itsukiさんです!
■GRとの出会い
えみっふぃー(以降 え):まずは、GRとの出会いについて教えていただけますか?
Ryu Itsukiさん(以降 R):GRというより、リコーとの馴れ初めですが、僕はなんでも小さいもの・かわいいものに惹かれるんです。カメラは特に60~70年代の小さなカメラを集めていました。
そんな中でリコーオートハーフに出会ったのです。オートハーフは、バリエーションもたくさんあり、柄物も綺麗でビックリしましたよ。
オートハーフで使えるリコーマリンを、当時、担当していた平凡パンチの水中写真特集のために借りに来たこともあります。 リコーのカメラは、雑誌編集者で使っている人が多いんですよ。
そういう意味では、リコーさんとの付き合いは長いですね。
去年開催された日本カメラ博物館の「リコー展」で、オートハーフの展示をすることになり、リコー企画部門の人と接点ができました。
え:オートハーフのカスタムバージョンの展示は、すごく興味深く拝見しました!
「120%オートハーフを楽しむ本」(エイ出版社刊)も持っていますし。
読んでいて、自分もオートハーフのカスタマイズをしたくなってしまいました(笑)
最初からカスタマイズを目的として集めていたのですか?
R:オートハーフのコレクションをはじめた当初は、カスタマイズしようとは考えていませんでした。
ただ、入手できるオートハーフは状態のいいものばかりではないので、外装を塗ったりはしていましたけど。
デジタルカメラのカスタマイズは難しいのですが、オートハーフはカスタマイズするのには非常に優れた構造になっていて、外装と中身がサンドイッチになっていて分かれるのがいいんです。
自分でカスタマイズするだけでなく、知り合いのアーティスト、モデル、デザイナーなどに、オートハーフをカスタマイズしてもらいました。
外装のカスタマイズだけでなく、焦点距離の改造もやっていますよ。
オートハーフはなかなか良く撮れるので、仕事のときにサブ機として使っていたこともあります。
■GRの使い方
え:GRはどんなシーンで主に使われるのですか?
R:仕事でもプライベートでも使いますよ。いろいろなものを撮っています。去年の12月にはヨーロッパ(パリ、プラハ)で撮影してきました。
設定はあまりこだわっていなくて、ISO200、露出補正を-0.3EVにしてすこしアンダーにして、オートで使うことが多いです。
RAWでの撮影は、ホワイトバランスを屋外に設定している。この設定が一番修正しやすいんです。でも、JPGでも十分ですよ。
スナップ的にパンパン撮っています。
撮影時はあまり余計なことを考えたくないから、必要がない限りはあまり設定は変えませんね。
え:いつもどんな機材を持ち歩いているのですか?
R:このカメラバックに、GR DIGITALとR8、あとはGRのコンバージョンレンズ等々入れています。
え:ステキなカメラバッグですね!一見、そうとは見えません。
R:中に仕切りもあって、ちゃんとカメラバッグなんですよ。素材は革で、フランス製です。
え:ところで、GRのどんなところが気に入っていますか?
R:質感がいいですね。信頼性がある。撮影していて安心感がある。デザインもシンプルで、きれいだと思う。
それと、斜め補正はいい機能だね。知らない人が多いけど、教えるとすごく評判が高い機能。本の複写とかに最適です。
■広角レンズで海(海岸)写真を撮るコツ
え:私はほぼ毎週末海に行くので、被写体として海とその近辺が多くなりますが、広角レンズで海を撮るのが難しくて、いつも同じような変化のない写真になってしまうんです。
Ryuさんは海の近くにお住まいですし、撮影されることも多いと思うのですが、なにかコツはありますか?
R:フラットな写真にしないためには、手前に何か…足跡でも、サーフボードでも、流木でもいいんだけど…を入れて、俯瞰気味に撮ると変化が生まれていいです。
縦位置で、立体的に撮る。
GR DIGITAL IIの機能を生かして、スクウェアフォーマットで撮ったり、モノクロにしたり、水平線を傾けて撮ったりすると動きが出て面白い写真が撮れると思いますよ。
え:ありがとうございます!アドバイスを心に留めて、沢山撮影してみます。 これから夏を迎えて、私に限らず海辺で写真を撮る方が多くなると思うので、みなさんも参考にしてくださいね。
■GR写真教室について
え:話は変わりますが、トレッサ横浜で「リコーGR-Dで有名カメラマン風写真を撮ろう」講座を開催されていますが、どんなレッスンなのか教えていただけますか?
R:最初は、デジタル一眼レフでのレッスンのオファーがあったんですが、デジタル一眼の教室はいろいろなところで開かれているので、コンパクトカメラのGR DIGITALでやったらいいんじゃないかと。
実際、写真を始める人が最初から一眼レフで頑張って撮るよりも、GR DIGITALで撮ったほうが早く上手になりますし。
え:そうなんですか?!
R:まず小さいから持ち歩きやすい。広角レンズだから、普通に撮っちゃうとフラットになりやすいし、引いて撮ると被写体が小さくなるから、フレーミングも学べる。被写体にカメラを意識させないからストリートスナップにも向いているし。
それに、いろいろな撮り方をすることができるんですよね。講座では、GRのよさを引き出せるような写真の撮り方だったり、森山大道やロバート・キャパのような写真の撮り方も教えています。
え:なるほど。それは興味ありますね。この講座、”GR DIGITALで”ということですが、GRを持っている方が対象なんですか?
R:カメラは貸し出しするので、GRユーザーでなくても参加できます。
え:それはいいですね。この講座の対象者像はどんな方達でしょうか?
R:写真を撮ることに興味があって、一皮剥けた写真が撮りたい人。どういう風にGRを使ったらよいかわからない人や、何をどうしたら写真が上手になるのかがわらかない人など、初心者でも経験者でもかまいません。
え:講座の進め方はどんな感じですか?
R:一度教室に集合してもらって、それからトレッサ横浜の敷地内外を撮影しに行きます。
意外とスナップ写真は苦手意識を持っている人が多いですね。普段花や植物しか撮らない人に、置きピンやノーファインダーといったストリートスナップの撮り方を教えると、非常に新鮮に捉えてもらうことができて、熱心に撮ってますよ。
え:GR DIGITALユーザーとしては、勉強になりそうな講座ですね。家の近くだったら受講しに行きたいくらいです!
トレッサ横浜(横浜市港北区) カルチャーモール マナマナ 「リコーGR-Dで有名カメラマン風写真を撮ろう」講座 月2回(第1・第3土曜日)開催 |
■お気に入りの撮影スポット&お気に入りの1ショット!
★お気に入りの撮影スポット
・日月神社(千葉県いすみ市)
・釣師海岸(千葉県いすみ市)
・朝霧高原FairyTale(エッセイスト 山村レイコさんの事務所&カフェ) (静岡県富士宮市)
★お気に入りのワンショット!
今年の2月ごろ、千葉・大原の自宅にて。前日雨が降っており、朝仕事に行こうとしたところ、愛車(Smart)のルーフについて水滴が凍っていました。
Ryu Itsuki先生のプロフィール
http://www.ryuitsuki.com/profile.html Ryu Itsuki(本名 細川俊樹)フリーカメラマン。 東京都世田谷区生まれ。東京写真大卒。千葉県九十九里の大原海岸在住 1967年ユニバーシアード東京大会、大学生写真コンテスト入賞、その他入賞多数有り。 2007年東京・日本カメラ博物館リコー展ではリコーの要請に応えてポスター出展及び自分のカスタムAHだけでなく広く友人ARTISTに声をかけてカスタムを依頼、カスタムオートハーフコーナーをプロデュースした。 2007年9月、今まで多忙すぎてなかなか刊行できずにいたカスタムやそのHOWTOを含めたAH本"120%オートハーフを楽しむ本”をリリースする。 趣味はスキューバダイビング、スポーツカー、オートバイ、水泳、映画鑑賞、インテリア改造、車のレストア、メタリックカメラのレストア。 |
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