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GRist

GRist 11 金 聖響さん

こんにちは、えみっふぃーです。

今回のGRistは、指揮者の金 聖響(きむ せいきょう)さんです。

聖響さんは、実力派の指揮者として注目されており、現在、国内の主要プロ・オーケストラの定期演奏会への客演や、特別演奏会やツアーなどで活躍されています。
そんなお忙しいスケジュールの合間を縫って、恵比寿にてお話をお伺いしました。

GRist 11 金 聖響さん

えみっふぃー(以降 え):さっそくですが、写真を始めたきっかけを教えていただけますか?

金 聖響さん(以降 聖響):指揮者仲間に、写真と鉄道が好きな人がいるのですが、その人に写真を撮ることを薦められて。最初はデジタル一眼レフを購入しました。もう、5-6年くらい前ですね。

え:では、GR DIGITALとの馴れ初めは?

聖響:それも、その指揮者仲間の影響です。彼が、GR DIGITALと銀塩のGR1sを持っていて、「それなに?かわいいカメラやなぁ。」って、すぐに買いに行ったんですよ(笑)
とてもカメラらしいカメラですよね。

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■撮影時セッティング

え:GR DIGITAL、GR DIGITAL II、GX100と3台お持ちですが、それぞれの使い分けはどうされてますか?

聖響:GR DIGITAL IIを購入してからは、初代にはワイコンをつけっぱなしにして21mm専用機として使っています。GX100は、ズームを使うことはほとんどなくて、ほぼ24mm機として撮影しています。ゴルフが趣味で、すごく好きなんですが、練習場で動画モード撮影して、で自分のスウィングチェック用に使っています。24mmの画角だと、打席のベンチの上においたときにちょうど全身が入っていいんですよ。

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え:撮影時のセッティングはいかがですか?

聖響:GR DIGITAL、GX100ともにMY1にモノクロ1:1を、MY2にカラー3:2をセットして使い分けています。ゴルフが好きなので、道具―シャフトとか、ブツ撮りをすることが多いので、マクロ撮影は多用しています。
枚数はものすごく撮りますよ(笑)

え:ヘビーユーザーなんですね。いつも持ち歩いているんですか?

聖響:普段はGR DIGITAL IIとGX100の2台を持ち歩いています。MILLETとNIKONのコラボメッセンジャーバッグに入れています。このバッグ、インナーポーチもついていて、便利なんです。

え:本当だ。大きさも程よくて使いよさそうですね。
ところで、撮影した写真はどうされていますか?

聖響:全部ハードディスクに保存しています。実は、パソコンもパーツを買ってきて自作で組み立ててしまう派で(笑)。500GBの外付けハードディスクが2つあるので、撮影機種や日付で分類して入れています。

え:撮ったものを全部、ですか?

聖響:ひとつのものを撮影するときに、最初は設定変更しないで撮って、結果をみながら、マクロにしてみたりとか照明を工夫してみたりとか、調整して何枚も…少なくとも10カットくらいは撮影するんですが、ブレたものなど失敗写真も含めて全部保存していますね。
取り込んだものは、Adobe Photoshop Lightroomでちょっと調整するくらいで、ほとんどいじりません。いじり倒した写真は好きではないんです。
 
■音楽とカメラ

え:指揮者というお仕事について少しお伺いしたいのですが。職業柄、普段からクラシックはよく聴いているのですか?

聖響:いえ、家ではほとんど聴きませんね。自分の演奏も含め、聴かないようにしている…というよりは、自然と聴かなくなり、大分経ちます。それでも、参考になるものは全部iTuneに入っていて、いつでも聴けるようにしてはいます。ただ、音楽を鑑賞するというより、“参考”という形の、仕事モードの聞き方ですが。
家で流している音楽は、Jazzが多くて、特にピアニストの椎名豊さんのものが多いですね。以前共演したこともあって、大好きなんですよ。

え:クラシックをあまり聴かなくなったのは、指揮をお仕事にされてから、なんですか?

聖響:いえ、仕事にしてからもクラシックはしょっちゅう聴いていましたよ。聴かなくなったのはここ1-2年でしょうか。あまりに音楽が頭の中にあって、いつも仕事モードになってしまい、オンオフの切り替えが難しくなってきてしまったので。
そういう意味では、デジカメは完全に視覚の世界なので、切り替えをするにはいいんです。
仕事モードで音楽にずっと集中している状態だと、音楽で飽和状態になってしまって、視覚がおざなりになってしまうんです。ものを見て感動するということが少なくなってしまう。そうなると、世の中には美しいものであふれているのに、それに気がつかなくなってしまう。それじゃもったいないな、と思って。これが写真を撮るきっかけでした。写真を撮ることがいい切り替えになるんです。

え:感性がとても必要なお仕事ですもんね。そうやって、自分の感覚の調整をされているんですね。

聖響:そうですね。で、それでカメラ熱が一気に上がったと(笑)
 
grist11-4.jpg■GRに望むこと

え:GR DIGITALの満足点やご要望があったらお聞かせいただきたいのですが。

聖響:ゴルフによく行きますが、そのときもゴルフカートに必ずGRを置いています。
ムービーでフォームの確認をするといいましたが、人の写真を撮りたいですし、自分も撮って欲しいんですよ。ただ、「撮ってますよ」ってわかってしまうと、大抵の人は固くなってしまうんですよね(笑)
GRは広角なので被写体に寄らないといけませんが、一眼のような威圧感がない分、スナップには向いてますよね。GRはコンパクトデジカメですが、マニュアル設定もできるし、自分の好きな設定にカスタマイズができるので、操作感は一眼に近いと思います。
要望としては、もうちょっと高感度でのノイズが軽減ができれば、と。
他には…、GX100とGR DIGITAL IIの1:1のフォーマットはいいですね。すごくよいものが撮れたように感じてしまう、不思議なフォーマットです(笑)
 
■お気に入りの一枚

え:では、GRistの読者の方にひとことお願いします。

聖響:僕のような素人がエラソーなことは言えませんが、GR DIGITALは魅力一杯です。
素人の僕にも優しく、美しくそして味のある写真が撮れてしまうマジックを持った逸品です。是非とも皆さん、この魅力にどっぷり嵌って下さい。あ、もちろん僕の演奏会にもいらしてくださいね。クラシックというジャンルの音楽は聴くだけではなく、体感するものです。コンサートホールで音を浴びるのは気持ちよいので、ぜひご来場くださいませ!

え:ありがとうございます。私も、是非コンサートホールに行ってみたいと思います!
さて、最後になりますが、GR DIGITALで撮ったお気に入りの1ショットを見せていただけますか?

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え:本日は、カメラにとどまらず、お仕事のお話やゴルフのお話まで、多岐にわたっていろいろとお聞かせいただきありがとうございました。
今後のご活躍も楽しみにしています!

 

■取材を終えて

聖響さんはクラシックの指揮者ということで、どんなことをお話しようか…と、お会いするまでとても緊張していたのですが、ご本人はとても気さくな方で、楽しく取材を進めることができました。カメラやゴルフなど興味を持ったことをとことん突き詰めていくエネルギーにはただただ感服です。
音楽と写真。一見関係がないように思いますが、どちらも自分の”感性”が非常に大切で、それを磨き上げて高めていくことで良いアウトプットを生み出す、いう意味で共通点があるのだなぁと感じました。



金 聖響:Seikyo Kim

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写真提供:ザ・シンフォニーホール(大阪)

1970年1月 大阪府池田市生まれ。
幼少期よりピアノやヴァイオリンを通じてクラシック音楽に開眼。14歳で家族と共に渡米し、ボストン大学の哲学科を経て、ニュー・イングランド音楽院大学院の指揮科修士課程を修了。小澤征爾氏とボストン交響楽団が中心となって行わているタングルウッド音楽祭に奨学聴講生として参加。その後はウィーン国立音楽大学指揮科で湯浅勇治氏をはじめ、レオポルト・ハーガー氏らにも師事した。
1998年、デンマークのコペンハーゲンで行われた若手指揮者の登竜門である「ニコライ・マルコ国際指揮者コンクール」で優勝。

その後「パシフィック・ミュージック・フェスティヴァル(P.M.F.)」などの音楽祭などで実績を重ね、国内外のオーケストラへ客演。デンマーク国立放送交響楽団やパリのラムルー管弦楽団における定期演奏会でも好評を博した。2003年4月から2006年3月まで大阪センチュリー交響楽団の専任指揮者に迎えられ、その後は日本各地の主要なプロ・オーケストラには定期演奏会を中心に客演し、特別演奏会や演奏ツアーなども指揮している。

【著書】 「ベートーヴェンの交響曲」 講談社現代新書 刊

【演奏会情報】
・シリーズ企画公演「聖響/音楽至上主義」 於:ザ・シンフォニーホール(大阪) 2008年4月19日(土)より全4回

・第558回 東京交響楽団定期公演 於:サントリーホール 2008年7月5日(土)
・第49回 東京交響楽団新潟定期演奏会 於:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館 2008年7月6日(日)


その他の演奏会情報、最新情報については以下をご参照ください。
 オフィシャルブログ 「棒振り日記」: http://seikyo.eplus2.jp/

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