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3分で学べる簡単撮影術 シャシンのジカン 水咲奈々

15.透明感のある写真が撮りたい

逆光で撮影して透明感を出しましょう

写真用語にある「逆光」と「順光」はみなさんご存知ですか?これは被写体に当たる光の向きの名称なのですが、その性質を知っておくと、撮れる写真のバリエーションが倍以上になります!今回は、そんな光の基本について少しお話しましょう。

逆光で撮影
Point
  1. 被写体の向こう側が明るい「逆光」の状態で撮影します
  2. ピントは瓶のラベルにして、絞りは開放(数字の小さいほう)にして背景をボカします
  3. 暗く撮れてしまったら露出補正をプラスに補正しましょう
順光で撮影。ピントの合っているラベルの瓶はシャープに描かれていますが、丸みが損なわれてちょっと立体感に欠けます

逆光と透き通ったガラスの器
相性はピッタリ!

逆光とは、被写体の背後に太陽などの光がある状態を言います。つまり、自分から見るとカメラ、被写体、光という並びになります。今回の作例は、暗いお店の中から明るい外のほうを向いて店内の瓶を撮影しました。

このように逆光で撮影することによって、背後から光を受けた被写体は立体感が出て、特に作例のようなガラスの器は、光が被写体を通り抜けることによって透明感がアップします。また、全体に光がまわってふんわりと柔らかいイメージになりました。

逆光で撮影するときの注意点は、被写体が暗く写りがちなので、暗いと感じたら露出補正を好みの明るさまでプラスにしてください。もしくは、テーブルフォトなどでは積極的にレフ板を使って、カメラの側から被写体に光を反射させてください。

次に、順光とは自分の背後に太陽などの光がある状態を言います。つまり、太陽、カメラ、被写体という並びになります。順光の作例は、自分が明るい外に出て、暗い店内にある瓶を撮影しました。

順光での撮影は被写体が明るく撮れて、色や形がくっきりと描かれるのでとても撮りやすいのですが、立体感に欠けるという欠点があります。今回はマクロレンズを使用して被写体に近寄って撮影したので、前後のボケのお陰で多少の立体感は表現されていますが、一番手前の瓶だけを見比べると、シャープさはありますが逆光よりものっぺりとした印象です。

逆光で撮らなくちゃいけない!順光は悪い例だ!なんてことはありませんが、被写体に合わせて……今回はガラスが被写体だったので透明感を出すために逆光ですね……逆光か順光かを選べるようになると、表現の幅がぐっと広がります。ぜひ、撮影前に光の選択をするくせをつけてくださいね!

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水咲 奈々 -Nana Misaki-

東京都出身。モデルとしてカメラの前に立つうちに撮る側に興味がわき写真を学ぶ。作品を持ち込んだカメラ雑誌の出版社に入社し、様々なジャンルの写真家の作品と撮影現場に触れる機会を得る。2010年に独立し、現在はフリーの写真家として雑誌やWEB、イベントや写真教室など多方面で活躍中。撮影ジャンルは赤ちゃんから戦闘機までと幅広い。