第2回
将来有望!手持ち撮影の神モード「TAVモード」を使っていますか?
PENTAX K-70でTAVモードを試してみた
先日、発売直後のPENTAX K-70を購入。昨年このPentax+の「レンゲショウマ撮影術」でもご紹介したレンゲショウマが咲き始めてきたので、早速試写してきました。私は山頂でレンゲショウマの写真展を行っている(2016年8月31日まで)ので、その合間を見ての撮影です。K-70はISO(感度)を上げてもノイズが少ないと聞いていたので、手持ち+TAVモードでの試写です。
TAVモードは、2006年発表のK10Dから採用されている素晴らしいモードです。Mモードのように、シャッタースピードと絞りを固定して撮影すると、撮る時の明るさに応じてISOが自動で変わる自動露出機能。フィルムの時代では考えられないようなデジタルらしいモードです。
絞りを変えても、シャッタースピードを変えても、自動で最適な露出になるようにISOを設定してくれるので、手持ちでの撮影に最適な素晴らしいモードなのです。しかし、従来はISOが高くなった時のノイズが気になる人には使う意義が薄く、私もISOの上限設定を低めにして使用していました。
このK-70では、そのTAVモードが私の中で「神モード」に変わりました。先日私は他にも荷物がありましたし、山ですので荷物を少なくしたくてDA 18-270mmF3.5-6.3ED SDM一本だけを持って現地に行きました。撮影時の設定は、レンズはテレ端が270mm、手持ちなのでシャッタースピード1/250、手ぶれ補正をONにし、絞りを開放にして写真のようにしてまず撮りました。
PENTAX K-70のTAVモードによる作品
高感度が良くなったからこそ生きてきたTAVモード。これは革命的
この時はISOの上限設定を1600にしていました。小型軽量のK-70でバリアングルの背面モニターだからできる撮り方です。手をロープより前に差し出してのバリアングル撮影です。高精細のモニターを見ながら、新規に搭載されたハイブリットAFの威力を肌に感じながらピント確認をして撮影しました。ビー玉ぐらいのこんな小さな花でもきちんとピントが合いました。でもここからが感動した内容です。
手を差し出したまま、親指で絞りを変えられ、人差し指も併用し露出も変えられるのです。そして、ISO感度が都度対応して撮ることができ、ノイズの少ない画像を得ることができたのです。三脚フリーでここまで撮ることができるとは・・・。これは革命的な撮り方だと思います。
PENTAX K-70のポイント
- 1. 高感度のノイズが少ない。
- 2. 小型で軽量である。
- 3. 高精細のバリアングルのモニターである。
- 4. ピントの精度がハイブリットAF機能搭載のためライブビューでもすごくいい。
私は楽しくてISOの上限を6400まで上げていろいろと試写しました。ノイズの気になり方は人それぞれ、使い方次第だと思います。これから時代が進みどんどん高感度でノイズが低減していくと考えると、なおさらTAVモードの使いやすさが生きてきます。皆様もぜひお試しください。
プロフィール
まえのかつみ
1968年3月4日大阪生まれ。学生時代からカメラ片手に世界中を旅し、日本から世界各地まで世界遺産および自然風景を'体感'する撮影活動を実施中。2003年より、フランス、アメリカ、中国、ボルネオで作品を数回発表。その後はパリのインテリアメーカーのテオジャスマンと契約。作品をパリでトートバック、スカーフなどグッズ化し販売。日本でも自分のブランド「avan K」(アヴァンケー)を立ち上げ、グッズをyouyouフォトメイド や各地で販売。また友遊撮影倶楽部を設立、埼玉、東京などで教室を11運営中。ネット教室「日本カメラyouyouフォトの未来教室」も業界初の形式にて創設。写真集には「古代蓮」シリーズや「レンゲショウマ」シリーズがあり、「写真が変わる魔法の撮影術」では自分の作品のレベル感を簡単に変えたい人向けの解説を行っています。
過去の記事
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