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消えた新システム
リコーラピッドハーフ (1965) / リコー126Cフレックス (1969)

新しいフィルムシステムの登場
 パトローネを使った35mmフィルムカメラにはいくつかの欠点がありました。 フィルムが入れにくい巻き戻しが必要などです。 これらの問題を解決しようとする試みはいくつかありましたが、特に本格的だったのはコダックが1963年に発売した新しいフィルムシステム「インスタマチック(126サイズ)」です。 欧州のアグファがこれに対抗して1964年に発売したのが「ラピッドシステム」という新システム。 特にインスタマチックは35mmパトローネの問題点を大きく改善していたので、当初アメリカを中心に好評をもって迎えられましたが、一方のラピッドシステムはユーザーの評価が得られず数年で寿命を終わりました。

新システム
インスタマチックフィルム(左)
と ラピッドフィルム(右)
ラピッドハーフ 日本で一番乗りの
リコーラピッドハーフ

 リコーはラピッドシステムについては日本で一番早くリコーラピッドハーフを1965年に発売しましたが、システムそのものが不調でカメラも不発に終わりました。
126Cフレックス インスタマチックの一眼レフ
リコー126Cフレックス

 インスタマチックシステムについては数機種を開発しましたがいずれも好調、ついにレンズ交換の一眼レフ、リコー126Cフレックスを1969年に発売しました。日本で最初のインスタマチック一眼レフでした。 しかしこのシステムもフィルム面の安定性や、画面サイズが24×24mmに固定されることなどから次第と人気を失い1999年にフィルムが生産を終えることになります。 35mmパトローネシステムを凌駕するフィルムの「新システム」はなかなか実現しないものです。
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