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忘れられないエピソード (ミツユビナマケモノ編)
三脚のツルツルした表面を上手にのぼるミツユビナマケモノ。意外なところで、意外な驚きを体験した
道路端の緑地で探鳥している時のことです。道路を横切ろうとするミツユビナマケモノがいました。反対側の緑地へ移動したかったのかもしれません。
ご存知のように動きが非常にのんびりしたナマケモノです。このままでは車にはねられかねません(コスタリカとは言え、事故に遭遇する動物はとても多いのです)。なんとか木の上に戻そうと考えたのですが、近くに手頃な枝もなく、移動させる方法が浮かびません。
下手に触って怖がらせるのは良くないですし、鋭い爪で引っかかれても困ります。考えた末に思いついたのが、私のスコープ用三脚を枝代わりに使用することでした。
突拍子もない方法でしたが、取りあえず三脚をナマケモノの目の前に出しました。するとビックリ!ツルツルして滑る三脚にもかかわらず、少しずつ登り始めたのです。そして三脚の中ほどまで辿り着いたので、そっと横に持ち上げました。
ナマケモノは三脚にしっかりとしがみ付いています。「よし!これなら大丈夫そうだ」と思いながら、安全な場所まで連れて行きました。そして、ナマケモノはゆっくり三脚から大きな木の幹に移動し始めたのです。無事に樹冠部まで登って行くナマケモノを見ながら、思わず「こんな体験は二度とないだろうな」とつぶやいてしまいました。
『Pura vida! 野鳥ガイド露木貴浩氏のコスタリカ大自然コラム』
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露木さんのホームページ
コスタリカに在住し、野鳥に関するツアーガイドから講師までを幅広くこなす露木さんのホームページ。米国やエクアドルの野鳥についても紹介しています。
「アメリカ大陸の野鳥」(別ウインドウで表示)
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