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人生の転機となるほどの出会い
コンゴウインコの存在は昔から知っていました。動物園やサーカス、あるいはペットショップなどでも見かけることができる鳥ですね。でも、私が知らなかったのはこの鳥の「本来の姿」でした。
太平洋側の中央部に位置するカララ国立公園を歩いていた時のことです。どこからともなく怪鳥のような甲高い声が聞こえてきました。「何だ、あの声は!」と驚きながらその方向を見ると、美しい緑が広がるなか、巨大な赤い鳥のつがいが青空を背に飛翔していたのです。その雄大で華麗な姿は、動物園やペットショップの狭い檻に入れられている鳥からは想像もつかないものでした。またその風景は、当時、ロサンゼルスで会社員をしていた私にとって、楽園とも思えるほどの別世界に映ったのです。
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コンゴウインココンゴウインコ
キンズキンフウキンチョウキンズキンフウキンチョウ
コシアカフウキンチョウコシアカフウキンチョウ
パナマハグロキヌバネドリパナマハグロキヌバネドリ
アカオキリハシアカオキリハシ
ズアカエボシゲラズアカエボシゲラ
アカハシムナフチュウハシアカハシムナフチュウハシ
カンムリシャクケイカンムリシャクケイ
帰国後、早速コンゴウインコについてインターネットで調べてみました。するとそこには、森林伐採や密猟によって個体数が著しく減っているという悲しい記事ばかりが目立ちます。コスタリカでも数百羽しか残っておらず、太平洋側に位置するカララ国立公園、コルコバード国立公園が最後のオアシスになっていると知りました。熱帯雨林の中で見たコンゴウインコの姿が忘れられず、そのころから森林保護の重要性を感じるようになりました。
エコツーリズムを推進することによって、森林破壊に歯止めを掛けようとするコスタリカ。この国への憧れも、この時から始まりました。今では、インターネットの普及によって、日本に居ながらにして世界中の情報が手に入ります。もちろん放送でも、ハイビジョン放送が普及したことによって、あたかもその場にいるかと錯覚するような映像が楽しめます。ケツァール、オオハシ、コンゴウインコだって、お茶の間で見られるわけです。
現地まで赴き、自らが汗水流して体験するエコツアーは、ある意味で時代遅れなのかもしれません。しかし、それを国の支えにしているのがコスタリカです。そんな国が世界にあっても良いですよね。
『Pura vida! 野鳥ガイド露木貴浩氏のコスタリカ大自然コラム』
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露木貴浩氏について
オオツリスドリの古巣を持つ露木氏
滋賀県生まれ東京育ち。学生時代に渡米し、ロサンゼルスで手にしたピーターソン・フィールドガイド(北米の野鳥図鑑)がきっかけとなってバードウォッチングを始める。
活動の場は北米から中南米へと広がって行き、中南米の自然の美しさに魅せられると同時に、森林保護の必要性を感じ始める。以後、サラリーマンから野鳥ガイドに転身。中南米の玄関口であるヒューストンでの活動の後、2003年からはコスタリカに在住し、欧米バードウォッチャー御用達ロッジのガイドや、旅行会社の現地講師も兼任するなど、幅広い活動を続けている。
目標は、世界中のバーダーに新大陸の野鳥を紹介すると同時に、消えゆく熱帯雨林、熱帯雲霧林、密猟問題の現状などを伝えていくことだ。
露木さんのホームページ
「アメリカ大陸の野鳥」