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第3回
Bald Eagle - 白頭鷲

  • PENTAX K-3II + smc PENTAX-DA☆ 300mmF4ED [IF] SDM
    魚を捕まえてきた親鳥が千切って雛に与えようとすると、奪い合いが始まった。生存競争は既に始まっている。
    私には右の雛の方が終始強いように見えた。3~4ヶ月で成鳥に近い大きさまで育ち、巣立っていく。

  • PENTAX K-5 + smc PENTAX-DA☆ 60-250mmF4ED [IF] SDM
    白頭鷲が多く集まる峡谷の崖の上から。いつもは見上げる鷲たちをここでは上から撮ることができる。
    眼下の狭い谷間を滑空していく鷲を見ていると空気の流れが見えるようだ。後から気付いたのだが、背景の樹にも二羽止まっているのが写っていた。

  • PENTAX K-5 + smc PENTAX-DA☆ 60-250mmF4ED [IF] SDM
    飛び立つ瞬間を狙って枝に止まった鷲をファインダーに捉え続け、息を殺してただひたすらじっと待つ。
    いつ飛び立つかわからないので一瞬たりとも気が抜けない。長時間手持ちで狙い続けるには眼に負担が少なく電池残量もミラーレス機ほど気にしなくていい小型軽量の一眼レフ機が断然使いやすい。

  • PENTAX K-5 + smc PENTAX-DA☆ 60-250mmF4ED [IF] SDM
    11月中旬、アラスカ州ヘインズ。数え切れないほどの白頭鷲が、冬前の【最後のサーモン】を求めて近隣から集まってくる。11月中旬のピーク時には1,000羽から多い年では3,000羽にも達するという。

  • PENTAX K-5 + smc PENTAX-DA☆ 60-250mmF4ED [IF] SDM
    私は白頭鷲に完成された美しさを見る。『優雅』『威厳』『迫力』など、いろいろな言葉が浮かぶが、白頭鷲を表すにはどれも陳腐に思えてしまう。ゆえに写真によって言葉ではなく視覚でその美しさを感じて頂ければ幸いだ。

  • PENTAX K-5 + smc PENTAX-DA☆ 60-250mmF4ED [IF] SDM
    白頭鷲がサーモンを捕まえると、おこぼれを目当てにワタリガラス【Raven】やカササギ【Magpie】が集まってくる。それに加えて多くの写真家も詰めかけ、川岸には大型三脚に据えた超望遠の砲列が並ぶが、私は短いレンズを手持ちで駆け回っている。

  • PENTAX K-1 + smc PENTAX-DA☆ 300mmF4ED [IF] SDM
    氷点下17度。凍った川の上に立ち川岸の樹の枝に止まった幼鳥が飛び立つ瞬間を狙った。冬の日差しは午前11時でもまだ低く光量が少ないが、高感度に強いK-1で躊躇なくISO800まで上げて一段絞りつつ1/1000秒を確保。ISO800程度では全くノイズも気にならない。この余裕が心強い。

機動力や長時間狙い続けることを考えると小型軽量なPENTAXが
断然使いやすい

白頭鷲といえば、アメリカ合衆国の国鳥として多くの方がご存知でしょう。アメリカ本土では生息数が減ってしまいましたが、私が住むカナダのユーコンやお隣のアラスカではまだ多く目にすることができます。生活圏内でいくつか巣を確認しているので、毎年春から夏にかけては営巣しているところを撮りに行きます。静かにしていた雛たちがピーピー鳴き始めると親鳥が餌を持ち帰ってきた合図。親鳥が餌を小さく千切ると雛が奪い合いを始めます。春先に孵化する雛たちですが、8月中旬には親鳥と同じくらいの大きさに成長し、そして巣立っていきます。幼鳥の羽色は茶褐色と白のまだらで、4~5年かけて成鳥の白黒へ変化していきます。

私の住むホワイトホースの南南西に位置するアラスカ州のヘインズという町では、冬に向けて最後までサーモンが遡上してくる川があるため、11月中旬頃には周辺の白頭鷲がこの河川敷に数千羽も集まってきます。そのためほぼ毎年この時期に足を運んでいます。一羽がサーモンを捕まえると他の白頭鷲が奪いにきたり、おこぼれを目当てにワタリガラスやカササギなども集まってきたりします。いつまで見ていても飽きないのですが、既に雪景色で氷点下になることもあるので人間は寒さとの戦いになります。鳥撮りにはもっと長い焦点距離が定番ですが、白頭鷲は翼開長2メートルにもなる大型の鳥であり、小型軽量による機動力を活かすことで撮れる写真もあるため、私は機材に特段の防寒対策をすることもなく短めのレンズを手持ちで振り回しています。

5月下旬、白頭鷲の巣を撮影中ににわか雨が降りだした。防塵防滴ボディとレンズの組み合わせのため気にせず撮影を続けた。体に当たる雨粒が大きくなってきたと思ったら、雨はいつの間にか雹になっていた。

プロフィール

花谷 タケシ

京都市出身。独学で写真を学び、1998年カナダに渡航。西海岸から東海岸まで車で横断した後、カナディアンロッキーで過ごす。ここで次第に熊に魅せられさらなる北の大地アラスカや極北カナダに撮影フィールドを移していく。2007年にカナダへ移住し、2010年よりユーコン準州ホワイトホース市を終の棲家とし定住。《人間》対《自然》ではなく、人間も自然の一部として他の生きものたちといかに《共生》していくかを模索しながら、極北の厳しい自然環境の中で生きる野生動物の姿を追い続けている。

オフィシャル・ウェブサイト:熊魂 yukon-bearspirit:
www.yukon-bearspirit.com
フェイスブックページ:
www.facebook.com/yukon.bearspirit

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