4. 白と黒(2)
さて、ここからは応用編です。それでは、黒や白を撮るとどうなるのでしょうか?白い紙の上に竹墨を載せ、白い紙で測光した場合と、黒い竹墨で測光した場合を、露出補正値を変えながら撮影してみました。
●白い紙で測光
 露出補正:0(露出補正をしない)
K100D + smc PENTAX-D FA Macro 100mm F2.8で撮影。F値:3.5、ISO感度:200、露出プログラム:プログラムAE、測光方式:スポット測光
 露出補正:-2.0
 露出補正:-1.7
 露出補正:-1.3
 露出補正:-1.0
 露出補正:-0.7
 露出補正:-0.3
 露出補正:+0.3
 露出補正:+0.7
 露出補正:+1.0
 露出補正:+1.3
 露出補正:+1.7
 露出補正:+2.0
●竹墨で測光
 露出補正:0(露出補正をしない)
K100D + smc PENTAX-D FA Macro 100mm F2.8で撮影。F値:3.5、ISO感度:200、露出プログラム:プログラムAE、測光方式:スポット測光
 露出補正:-2.0
 露出補正:-1.7
 露出補正:-1.3
 露出補正:-1.0
 露出補正:-0.7
 露出補正:-0.3
 露出補正:+0.3
 露出補正:+0.7
 露出補正:+1.0
 露出補正:+1.3
 露出補正:+1.7
 露出補正:+2.0
露出補正をしなければ、白い紙も黒い竹墨も、それぞれが色情報を取り除いた赤いバラや緑の葉と似た明るいグレーになるんです。被写体(測光する対象物)が白のように高い反射率のものは、カメラは「明るい」と感じ、その結果、白い紙が18%くらいになるよう暗く写し、また、黒のように低い反射率の被写体は、カメラは「暗い」と感じ、その結果竹墨が18%くらいになるよう明るく写したからです。
このコーナーでは、スポット測光によって対象となる色だけを測光して撮影しましたが、現在の一眼レフカメラには、こういった測光時のノウハウが詰め込まれています。分割測光や「P」モード(ハイパープログラム)などを用いて撮れば、ファインダー内の反射率の高いもの、低いものが混在したような場合でも、それらをうまく調整しながら撮影することができます。
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