近すぎず遠すぎない望遠ズーム域の特性を、最大限に生かした撮影ができたと思います。このレンズの特長であるズーム全域で開放F2.8の大口径は、寄りで撮影した際のボケ味で、想像を絶する奥行感を表現してくれました。また、フォーカスレンジリミッターを使用することで、ピント域が制御でき、ピントが合わせづらい雪上での構図作りにおいても、素早いフォーカシングが可能になりました。開放時はピントがシビアなので、もしフォーカスレンジリミッターがなかったら、撮影時にかなり苦労していたのではないでしょうか。
ペンタックスならではの暖かみのある表現も魅力で、スポーツ以外にポートレートなどにも向いているのではないでしょうか。最短撮影距離1.2mという、他社の製品よりも被写体に一歩近付いての撮影が可能なので、旅には欠かすことが出来ないレンズです。
堅牢性においては、AW(All Weather)タイプで防水対策が完璧にされていたので、雪が降るスタンバイ時でも、カメラをバッグにしまうことなく、濡れたカメラバッグの上に置けたことで、とてもスムーズに撮影を行うことができました。
操作性においても、ズームリングがレンズの先についているので、撮影時のホールド感にも優れており、機能的にも良く計算されたレンズだと思います。重厚感を醸し出すしっかりとした作りもいいですね。机の上に置いて、眺めていたくなります(笑)。