カタログ(2.2MB) 67II

精緻にクリアに描ききる6×7判
精緻に、クリアに描ききる、
55ミリ×70ミリの画面サイズ
被写体の細かなディテールや、質感、立体感までをクリアに再現するには、フィルムサイズが大きい方が明らかに有利です。
6×7判のフィルムは35ミリ判に比べ、一辺の長さで約2倍、面積で約4倍の大きさ。大きく引き伸ばしたときに、ペンタックス67IIの画面サイズは、レンズの高性能とあいまって、すぐれた画質レベルをもたらします。
有効面積の広い6×7のプロポーション
6×7判の55ミリ×70ミリの縦横の比率は、キャビネ判などの印画紙と同じプロポーションを持っています。このことは、プリントした場合に、トリミングすることなく、画面の面積を有効に生かせことを意味します。また6×7判は、人間の視覚がものをとらえやすい比率でもあり、画面全体で自然に被写体を捉えることができます
TTL絞り優先自動露出のAEペンタプリズムファインダ-67II
自動露出という新たな機動力を実現した
“AEペンタプリズムファインダー67II”
ペンタックス67IIはファインダー交換式。新開発のAEペンタプリズムファインダー67IIを装着した場合に、絞り優先自動露出が可能になります。このファインダーは高精度の6分割測光システムを装備。適正露出となるよう、67IIの電子シャッターを1/1000秒~30秒の範囲で無段階に制御します。ファインダー上部に操作しやすい露出補正ダイヤルと測光方式切り替えレバーを装備、ファインダー視野枠の下部に見やすいLCD表示を備えています。
67II本体もシャッターダイヤルのA位置やメモリーロックボタンを備えるなど、自動露出に対応しています。
作画を優先する絞り優先自動露出
67IIが採用した自動露出は、多くのプロフェッショナルに支持されている絞り優先自動露出モード。撮影者の意志で被写界深度を設定できる作画優先のモードであることと、自動露出で撮影できる範囲が1/1000秒~30秒と広いことが、絞り優先自動露出の利点です。設定した絞りによる被写界深度は、レンズの自動絞り解除レバーを操作すれば、ファインダーでプレビューできます。
撮影中に必要な情報を集約したファインダー内表示
ファインダー画面下部に、必要な情報を見やすく知らせるLCD表示を設置。露出補正時やマニュアル露出時に露出シフト量を表示するバーグラフは特に見やすく、被写体に集中しながら露出をコントロールできます。表示の輝度は被写体の明るさに応じて自動的に調整されるため、さまざまな撮影状況のもとでも瞬時に読み取れます。
露出精度を重視した新開発の測光システム
6×7の大画面が受ける光の分布を効果的にキャッチするために、定評あるペンタックス6分割測光素子を採用しました。撮影画面の6か所を独立して測光。それぞれの素子から得られる測光データをCPUが超高速演算し、精緻な露出値を算出します。プロ写真家が直面するさまざまな撮影状況に対応し、撮影意図にかなう適正露出を達成する測光システムです。
6分割測光
画面の6か所が受ける光の状況を適切に判断して適正露出を決める測光パターン。順光時は画面中央部以外のシャドー部も計算に入れ、逆光時は暗い画面中央部が明るくなるよう自動補正。明暗差の大きい被写体などでも、肉眼での視覚に近い露出値が得られます。中央重点測光
画面中央部に重点を置きながら、周辺部の光量を適切に加味した露出値が得られる測光パターン。中央重点測光になじんだ撮影者に使いやすい方式です。スポット測光
ファインダースクリーン中央の円内、画面の約2.5%を測光。コントラストの差が激しい被写体や複雑な光の状況下で、狙うポイントを的確な露出で捉えたい場合に有効です。
きめ細かく露出をコントロールできる露出補正とメモリーロック
撮影意図に応じた露出補正は、±3EVまで1/3EVステップで調整できます。AEペンタプリズムファインダー
67II上部のダイヤルを操作し、ファインダー内の露出補正マークとバーグラフで確認。ファインダーから眼を離さずに撮影できます。また接眼部横にメモリーロックボタンも装備。スポット測光と併用すれば効果的な露出値が得られます。
スムーズなダイヤル操作のマニュアルとバルブ
シャッターダイヤルでA位置以外を選択すれば、マニュアル露出やバルブ露出も可能。ファインダー内LCD表示のバーグラフを見ながら、適正露出や意図的な露出オーバー・アンダーの設定ができます。自動露出からすばやく切り替えることができるスムーズな操作性も特長です。また、バルブでの長時間露出時には、パワーセービングタイム露出機構を使えば、電池の消耗はほとんどありません。
よりクリアな画像のために、視度調整機構を内蔵
ファインダー接眼部に-2.5m-1~+1.5m-1の視度調整機構を内蔵。撮影者の視力に合わせて、ファインダー像が最もクリアに見えるよう無段階に調整できます。別売の視度調整レンズと併用すれば、さらに広い範囲の視度に調整することも可能です。
逆入射光を防ぐアイピースシャッターを装備
ファインダーを覗かずに撮影する場合、接眼部からの逆入射光をアイピースシャッターで遮断し、露出のわずかな誤差もなくせます。また接眼部には当たりのよいラバーアイピースを採用。別売のアイカップを取り付けることもできます
正立正像・アイレベルの明快な視野を実現した光学系
機動的な一眼レフとして不可欠なのが、正立正像・アイレベルの明快なファインダー像です。AEペンタプリズムファインダー67IIは、ペンタプリズムの反射コーティングに銀コーティングを新採用。クイックリターンミラーに採用したアルミ増反射コーティングやマルチコーティング、ナチュラルブライトマットフォーカシングスクリーンとあいまって、従来より60
%もファインダーの明るさを向上させました。
プロユースの耐久性と信頼性
長時間露出時の電池の消耗を防ぐ“パワーセービングタイム機構”
パワーセービングタイム機構の採用により、タイム露出時は回路への通電をカット。電源ONでカメラを放置している状態と同じ電流しか消費していません。天体撮影など長時間露出を多用する場合に便利です。
耐寒性にもすぐれたリチウム電池を使用
電源は低温に強く、寿命の長いCR123A形の3 Vリチウム電池2個。撮影能力が大幅に向上しています。
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ホールディング性を高め、機動性を向上させた新しいフォルム
35ミリ一眼レフと相似形のフォルムを継承しながら、よりホールドしやすく発展を遂げたペンタックス67II。その最大の進歩はしっくりと手になじむグリップにあります。手持ち撮影を容易にし、撮影の機動性をさらに高めた新しいフォルム。撮影の現場からの声に応えて生まれたこのかたちが、プロの表現意欲をいっそうかき立てます。プロユースの操作性と機動性。それは、長い歴史のなかで磨かれ、極められた。
自然に指のかかる位置に設けたシャッターボタンと巻上げレバー
67IIを構えたときに、自然に指のかかる位置にシャッターボタンと巻上げレバーを設けました。一作動で巻上げ、シャッターをレリーズする。スピーディに次の撮影に移れる速写性が、撮影のチャンスを拡大します。
よりスムーズに、操作性を重視した巻上げメカニズム
一作動巻上げレバーの操作感を向上させた67II。レバーの形状や巻上げメカニズムを磨き上げ、ベアリングによる軽くスムーズな巻上げ感を実現しました。またフォトインタラプタによるフィルム送り量検知により、コマ送りもより精密になり、220ロールフィルムの場合、従来より1枚多い21枚の撮影が可能になりました。
強度と耐久性を磨き上げた信頼のボディ構造
強固なダイキャストを持つ67伝統の構造を受け継ぎながら、軽量化と手になじむフォルムを実現するため、ボディカバーにいくつかの変更を加えました。定評ある強度と耐久性はそのままに、三次元の曲面で構成されたホールドしやすいフォルムに生まれ変わっています。
カメラの状態を的確に表示するLCDパネル
67IIはカメラの状況を表示するLCDパネルを装備。電池の消耗警告、フィルム感度、巻上げ表示、フィルムカウンター、フィルム終了表示、ストロボ充電完了などを見やすく表示します。
あらゆる条件下での撮影を満足させるその他の機能
高精度のストロボ撮影を実現したTTL自動調光機構を内蔵
TTL自動調光とは、露光中にレンズを通してフィルム面に当たる光の反射を、カメラボディに内蔵した受光素子が測光し、カメラがストロボの発光量を制御するシステム。絞りの設定の幅が広く、調光範囲を近距離から遠距離まで広くとることができ、被写界深度の調節もできます。またバウンス、ディフューズ撮影、光量比を制御するマルチストロボ撮影なども、オートで精密な露出が得られることが大きな特長です。
操作しやすく精密な多重露出機構
多重露出レバーを引きながら巻上げレバーを操作すれば、フィルムは送られず、同一コマに多重露出ができます。新採用の巻上げ機構により、ズレのない正確な多重露出を実現しました。
用途の広いセルフタイマー
電子音で作動を表示するセルフタイマーを新採用。通常の使用のほか、接写などでシャッターボタンの押し込み時のショックを防ぎたいときにも便利です。
わずかなブレを防ぐミラーアップ装置
67IIはミラーアップ機構を装備。接写や超望遠レンズを使用した撮影、スロシャッターでの撮影など、ミラーの作動によるショックを防止したい場合に有効です。
120/220フィルムワンタッチ切り替え
2タイプのフィルムの切替えは圧板を移動するだけのワンタッチ。フィルムカウンターは自動的にセットされます。
安全性を配慮したファインダーロック機構
交換ファインダーのロック機構を2作動形式とし、不用意にファインダー脱落する危険を少なくしました。