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第4回
カリフォルニア州シエラネバダ山脈の絶景、
モノ湖を訪ねて

カリフォルニア東部を縦貫する標高4000mを超える山岳地帯周辺は星の撮影を邪魔する光害もなく、そこにはただ漆黒の空があり、そして星空があります。その星空は周囲の山岳風景とマッチして壮大な絶景を作り出しています。第4回はこの絶景ポイントをいつものPENTAX K-70でアストロトレーサーを使用し撮影した写真をご紹介いたします。

静寂と神秘のモノ湖より

今回訪問したのは、米国カリフォルニア州東部の山岳地帯にある小さな町ローン・パインと、そこからルート395(国道395号線)を2時間ほど車で北上した所にある絶景の湖、モノ湖です。ローン・パインを含むルート395沿いは山岳風景が素晴らしく、星の撮影に邪魔になる光害がまったくないので、南半球の星空天国ニュージーランドとともに私のお気に入りの撮影地になっています。ここには数年前から仕事の傍ら通い続けて撮影をしていますが思ったような撮影がなかなかできていませんでした。しかし、今回は滞在していた4日間が全て快晴の素晴らしい天気に恵まれたおかげで、久しぶりに良い撮影ができました。今回の写真を撮影したモノ湖は、トゥファと呼ばれる石灰岩が塔状に成長した奇岩が周囲に点在して、来訪する観光客を楽しませています。また2010年には、ヒ素を吸収して生きる細菌をNASAが発見したことでも有名になっています。トゥファと湖が織り成す絶景を撮るために、早朝や夕方には多くの写真ファンが訪れて熱心に撮影する姿を見ることができます。私もこの湖には何度も通っており、撮影ポイントも良く分かっているので、どの時期にどの場所で撮影すれば星空絶景が撮れるか、撮影する前からある程度分かっています。しかし星空は把握できても、風景全体で考えるとそれほど単純ではありません。いくら晴れていて星空がきれいでも、風があれば湖面が波打って理想的な撮影環境にはなりません。また薄雲が少しでもあれば星の美しさが半減します。空の透明度も然りです。今回撮影した環境は、1から10段階で10が最高とした場合、8から9くらいだったと思います。星空を入れた風景写真は、晴れていれば誰でも簡単に撮れると誤解されがちですが、実際にはその場所に何度も通っていて、その撮影地を良く理解している人の方がはるかに多くのシャッターチャンスをものにできます。その少ないチャンスをものにするためには、撮影機材も大切なファクターです。今回も使っていたPENTAX K-70とGPSユニット O-GPS1でアストロトレーサー機能を使うことにより、トゥファの不安定な地面でも三脚を立てられる場所なら北極星の位置を考えずにカメラを設置できたので、構図決めに専念して撮影ができました。

モノ湖はロサンゼルスからフリーウェイのルート5とルート14を経由して、シエラネバダ山脈を左に見ながらルート395を6時間ほどドライブすると到着します。ロサンゼルスからのドライブでは途中で小さな町のモハーヴェを通りますが、ここには世界でも唯一の宇宙港があり、この空港から民間初の宇宙飛行を成功させた「スペースシップワン」が飛び立ったことで知られています。そのモハーヴェからさらに2時間弱のドライブで、ハリウッド映画のロケ地として有名なアラバマ・ヒルズのあるローン・パインに到着します。ここまではドライブしていて飽きてしまう風景が続きますが、ここからは北米の最高峰ホイットニー山(4421m)を左手に見ながらの絶景ドライブとなります。カリフォルニア東部を一直線に北上するルート395は、アメリカ国内はもちろんアメリカ国外の写真ファンにとっても魅力的なルートで、四季を問わず年間多くの観光客が訪れるカリフォルニアでも人気の観光エリアとなっています。山岳風景が作り出す高原の湖や池、そして森林など多くの観光ポイントの中でも、今回撮影したモノ湖は最も人気のある撮影スポットのひとつです。

プロフィール

斉藤 尚敏

プラネタリウム、望遠鏡メーカー等での勤務後、初めて訪問したニュージーランドで見た星空に心を打たれその後20回以上もの渡航を繰り返し、世界一と言われるその星空を撮り続け、その写真や紀行文は新聞や天文雑誌「月刊天文、星ナビ」など掲載。
現在は、神戸市からより星の綺麗な八ヶ岳の登山口でもある小海町へ移住し、天体撮影で必要とされるオンリーワンの機材作りを「テレスコ工作工房」にて行っている。 また、海外撮影も続けながら地元のホテル等にて”星空には人の心を癒す力がある"と考え「Terrestrial Healing」と題したスターウォッチングをプロデュースしている。

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