リコーカメラ全機種リスト > 1946-1960
~1945年 | 1946~1960年 | 1961~1980年 | 1981年~ |
リコー 999 35mmレンズシャッター |
このカメラの開発でもっとも困難だったのは米国の有力デザイナー”レイモンド・ローウィ”によるスタイリングを満足させることだった。在来のカメラの外装レイアウトではデザインスケッチのようにはならないため、カメラボディの前面全部をカメラではほぼ使われないアルミのスタンピングを採用することになった。 結果としてそれまでの日本製カメラからは想像できない新しい顔のカメラになった。 ビハインドシャッターシステムでレンズ交換。この機能で追針式露出計連動は日本で最初など、高度なカメラとしての機能を揃えた。 シャッターはセイコーシャがその頃完成したSLVタイプの#"0"を採用した。フィルム枚数カウンターは裏蓋に設置するなどメカの基本レイアウトについてもデザインの影響を受けている 。 |
理研光学はジアゾ染料を感光体とする複写機「リコピー」を発売して、日本にコピー時代を創製したが、コピーペーパーは水溶性の現像液を通さなければならなかった。 米国ジェネラルアニリン社(以下GAF)は同じ染料を感光体に使い、アンモニアガスで現像する「乾式」複写システムの技術を保有していた。 理研光学はGAFに技術供与を要請し契約成立(1956)していた。GAF社は"アンスコ"ブランドでカメラとフィルムを製造する有力写真メーカーでもあった。 アンスコは提携関係から一般用カメラの開発とOEM供給を求めてきた。35ミリカメラで、レンズ交換という高度なカメラを要望であった。この要求に応じてアメリカ向けに開発したのが「アンスコ マークM」であり、そのまま日本向けに名前を変えたのが」「リコー999」である。 この後アンスコからは今日でいう「OEM」供給の要望があり、リコーオートハーフを アメリカ用にアレンジして「 アンスコメモ II オートマチック」が生まれた。 |
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発売年月 |
1960年7月 |
フィルムシステム | 35mmパトローネ入りフィルム(135) |
画面サイズ | 24×36mm |
レンズ | 標準:リケノン 50mm F1.9 4群6枚構成 ビハインドシャッター式レンズ交換 広角:リケノン 35mm F3.5 望遠:リケノン 100mm F4 (3本ともリコー製) |
フォーカス | 距離計連動 ヘリコイド |
シャッター |
セイコーSL V 411 T-3 B ・ 1 - 1/500 セルフタイマーつき |
露出制御 | セレン光電池メーター 追針式連動 |
特徴 | レンズ交換・採光式フレームファインダー・パララックス補正・自動復帰フィルムカウンター。フラッシュダイレクトコンタクトアクセサリーシュー |
大きさ | 巾 142mm 高さ 86mm 奥行き 82mm 標準レンズ装着時 |
質量 | 970g |
価格 | 標準レンズつき:33,800円 広角レンズ:12,600円 望遠レンズ:17,700円 |
見分けかた | 前面が角張った形態。革張りの部分には金属光沢の樹脂シートが貼ってある。 |