京都にある日本庭園を被写体に作者の目線でピンポイントな空間を切り撮った作品を展示。
全カットPENTAX 645Zで撮影。中判カメラでなければその表現を完成することは出来なかった作品。カラー約40点で構成。
リコーイメージングスクエア東京
TSU-BU[粒子]佐藤倫子 (さとうみちこ)
作者 | 佐藤倫子 (さとうみちこ) |
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作品名 | TSU-BU[粒子] |
会期 | 2015年12月2日(水)~12月14日(月) |
時間 | 10:30~18:30(最終日16:00終了) |
定休日 | 火曜日 |
入場 | 無料 |
会場 | リコーイメージングスクエア東京(ペンタックスフォーラム) ギャラリーI&II |
連絡先 | 〒163-0690 東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービルMB(中地下1階)MAP 03(3348)2941 担当:松枝・江上 |
作品コメント
私はある夢を物心つく頃から見続けて来た。それは、私にとって非常に心地よい時間。 そして、いつからか、その夢を見ることがなくなった。
俯瞰で見ているその空間は、究極に美しい柔らかい光が満ち、果てしなく細かいTSU-BU[粒子]が敷き詰まっている。次の瞬間、砂鉄や針金の様なものが絡まり合っている固まり、全体が黒いイメージ。その映像は交互に切り替わり、視界に迫ってくる。そのイメージは、視覚だけにとどまらず、私の嗅覚、聴覚までを圧倒してくる。
15年前、京都で初めて日本庭園のその美しさに感動した私は、感覚のまま無意に撮っていた。その時のその記憶はない。何をどう思い撮ったのか、あのときの写真はまだ未完成のまま、しまい込んでいた。もう一度、それは過去に戻るのではなく、この先へ進む為に改めて撮影する必要があると私の心は疼く。あの庭園に向かい、今度はしっかりと立ち、私は見る。
長い年月をかけてその空間が完璧な美を形成し、出来上がりを考えられ創造されている空間が、ある瞬間、完璧な素材の集合となって私に迫ってくる。一部分だけをじっと見つめる私の視線は、そこにTSU-BU[粒子]の存在をはっきりと感じる。被写体のTSU-BU[粒子]を見つめている私は、かつてのあの心地よい夢の時間を思い出していた。
佐藤倫子
作家プロフィール
東京都出身。
東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業後、株式会社資生堂宣伝部入社。
退職後フリーランスに。
写真家として都内中心に個展・グループ展を開催。
企画からイベント、講座やセミナーなどへも活動。
主に化粧品などの広告写真を撮り続けてきたことが基本となり、作品にも「美」のある写真を創り続けている。
また内面からの美しさも追求しており、太極拳のインストラクターの資格も所得。
2014年写真集「HOPSCOTHCINGS」(桜花出版)
公益社団法人日本広告写真家協会(APA)正会員
IPA2014 USA3部門、受賞
IPA2014 MOSCOW1部門、受賞
http://www.rin-photo.com/
使用機材
PENTAX 645Z