自然光で撮影されたスティルライフフォト 。モチーフのバックには撮影現場でインスタレーション的に施されたドローイングが描き添えられる。崩れかけ本来の属性を無くしかけた物質たちの隠された別の顔を定着する。
カラー作品約30点で構成。
リコーイメージングスクエア東京
「tsukumo gami」阪口正太郎 (さかぐちしょうたろう)
作者 | 阪口正太郎 (さかぐちしょうたろう) |
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作品名 | 「tsukumo gami」 |
会期 | 2015年5月20日(水)~6月1日(月) |
時間 | 10:30~18:30(最終日16:00終了) |
定休日 | 火曜日 |
入場 | 無料 |
会場 | リコーイメージングスクエア東京(ペンタックスフォーラム) ギャラリーII |
連絡先 | 〒163-0690 東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービルMB(中地下1階)MAP 03-3348-2941 担当:松枝・江上 |
作品コメント
古来、器物は100年を経て、化けて精霊となり人の心を誑すと言われた。これを付喪神tsukumo gamiと呼び、古く日本で言い伝えられてきた。伊藤若冲の「付喪神図」では陽気な道具たちが集って茶会を営み、藤枝静男の小説「田紳遊楽」では古池の茶碗はUFOのごとく飛翔徘徊し、しまいには金魚とまぐわって子孫を残す。
世の中にあるすべての物が元来持つ自身の本質から変容して、本質から遠くかけ離れてしまう時がある。それは時の経過で物本来の役目を終えて朽ち果ててしまったときだけでなく、ある瞬間瞬間においても本質とはうらはらな姿を垣間見せる時がある。
時間と天空のうつろいに即して変わる光と影。太陽の光の下で、崩れかけた物質たちは、ひょっこりと別の顔を見せてくれる。物に住みついた精霊たちをすくいとり、捕獲することができるのか。
その姿をユーモアを携えて一枚の写真に定着してみたのが今回の展示です。
阪口正太郎
作者プロフィール
1956年 東京都大田区生まれ
1980年 慶応義塾大学数理工学科卒業
1983年 東京芸術大学視覚デザイン科卒業
1984年 シロタ画廊にて個展
現在 アートディレクター、クリエーティブディレクターとして(株)電通に勤務
使用機材
PENTAX 67ほか