ベストフィルムで最高級のフィーリングを?
ゴコクとリコール(1938~)
アマチュアカメラマンが求めたカメラ 高級カメラの代表ライカが採用した35mmのフィルムは、当時の日本ではポピュラーではありませんでした。しかし「ライカのようなフィーリングのカメラが欲しい」というアマチュアカメラマンの本音に答えて、フォーカルプレンシャッターでレンズ交換にまで発展し、しかもベストフィルムを使うという普及性のあるカメラをリコーが作りました。 |
日本に数台しか無い動態保存のゴコクとリコール すでに日本は戦時体制に入り材料の入手も容易ではありませんでした。したがってゴコク・リコールは品質上の問題を多くかかえました。 またライカはフィルム巻取り機構が簡単でしたが、ベストフィルムの場合にフィルムとフォーカルプレンシャッターを同時に巻上げる機構は非常に複雑になり(右図参照)、こちらも最初問題のタネとなりました。そんな難関を通り抜けてきたカメラなので、現在日本で完全に動くゴコク・リコールは数台しか無いと言われ、コレクターのねらい目カメラになってしまいました。リコーカメラサービスセンターに陳列してあるリコールも、残念ながら動きません。 ゴコク(護国)のネーミングに戦時体制があらわれています。 |
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