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KOKO DOKO 21

映画のまち大映通り商店街

昔、映画人でにぎわった商店街。
いまは映画村帰りの観光客も歩く昭和レトロのまち。
文・写真 = 内藤靖正
K-7 + smc PENTAX-DA 17-70mm F4 AL[IF]SDM(20mm域)を使用して撮影。絞り優先AE、絞り:F11、シャッタースピード:1/125秒、測光:分割測光、感度:ISO200、ホワイトバランス:太陽光、カスタムイメージ:風景
6古くからのマーケットや銭湯、雑貨、飲食店などが軒を連ねる大映通り商店街。

古代、太秦(うずまさ)の地は渡来氏族・秦氏(はたうじ)の本拠地として栄えた。地名も秦氏に由来するという。その歴史に触れようと、観光客が広隆寺などを訪れる。

近代、太秦の地名が広く知られるようになったのは映画産業の発展による。昭和初期から30年代にかけての映画全盛期、太秦かいわいは近くの撮影所のスタッフや俳優さんたちでにぎわう映画のまちだった。嵐電の太秦広隆寺駅から帷子(かたびら)ノ辻駅間の軌道の南に並行する約700mの商店街は「大映通り」と名づけられた。

商店街の一角にある三吉(さんきち)稲荷は昭和5年(1930年)、のちに大映となる太秦日活撮影所の人たちが中心になって祠(ほこら)を造ったそうで、石の玉垣には懐かしいスターの名が刻まれている。

映画製作が寂しくなったいま、商店街はフィルムをイメージするカラー舗装、映画のカメラをかたどった街路灯などを設けて「映画のまち」をアピール。不定期ながら映画関連のイベントも展開する。

※下の小さい画像をクリックすると拡大表示します。
1色よし味よし、京漬物もり本店。クール便での地方発送もせいぜい利用したい。
 
22000年に「日本映画の父・牧野省三先生顕彰之碑」が建てられた三吉稲荷。
 
3明るい店内でゆっくり楽しむお茶や食事の時間。女性に人気のARARA。
         
   
4いまはマンション、昔は撮影所。玄関に「大映京都撮影所跡地」の碑が立つ。
 
5奈良の石舞台に匹敵する蛇塚古墳は7世紀ごろ築造されたという。一見の価値ありだ。
 
         
ないとう・やすまさ
1933年、京都市生まれ。広告代理店勤務の折に趣味ではじめた小冊子が京福電鉄のPR誌になったことなどにより1972年に独立。京福電鉄や東映太秦映画村の広告制作を担当する傍らフリーペーパー「Kyo!」発行。京都ピイアールセンター代表取締役。

京漬物もり本店

●午前9時~午後8時(9月から午後7時30分)/無休
●しば好み1袋420円、ウリ同472円、カボチャ同525円など。詰め合わせも各種。
075-872-1515
URL:別ウインドウで表示http://kyoto-mori.com

カフェレストランARARA

●午前9時~午後9時/木曜休み
●コーヒー400円、ケーキセット700円、野菜カレー900円、チキンクリームスパゲティー950円など多彩。
075-872-5545

※掲載内容は2010年6月時のものです。すでに変更されている場合がありますので、ご利用の際には必ずご確認ください。

商店街の東寄りで店を構える京漬物もり本店は、丹波の自家農園で育てた京野菜を昔ながらの製法で丹念に漬け込み、「おいしい」と評判を呼ぶ専門店だ。夏はキュウリ、カボチャ、ウリがおすすめだとか。

そのすぐ西のカフェレストランARARA(アララ)は「お客を喜ばせたい」オーナーシェフが食材にもこだわり、その多彩なメニューが人気だ。大きなガラス窓の明るい店内は圧倒的に女性客が多い。ほかにもコーヒーとハンバーガーの萩、生菓子の翠月、焼きたてパンのWELZ(ベルツ)、映画関係者が多い食堂つたやなどがある。