月までの距離も他の星同様、無限遠と考えて良いので、レンズのピント位置は「無限遠（∞）」に合わせます。オートフォーカスのカメラでは、マニュアルフォーカスに切り替えてから「無限遠（∞）」に、あるいは、遠景モードなど（フォーカスが無限遠になるモード）に合わせます。

絞りとシャッタースピードに関しては、プログラムモードなどの自動露出でも比較的簡単に撮れてしまいます。もっと思った通りに撮りたいと思うのであれば、プログラムモードで撮った写真のシャッタースピードを確認し、その数値を元にして、シャッタースピード優先モードでシャッタースピードを変化させながら撮ってみても良いでしょう。月の画像には地球の大気の影響が現れやすいので、なるべく速いシャッタースピードで撮影した方がシャープな画像が得られるでしょう。速いシャッタースピードで撮影するには、感度を上げるのもひとつの方法です。

＜感度＞ 月は低い感度でも十分に撮影できます。ですが、シャープに撮りたいがために感度を高くしていくと、暗部にノイズが出やすくなりますので注意が必要です。
＜測光＞ 月は明るさとは逆に、その周りは非常に暗いですから、分割測光などを使うと月が白く飛んでしまうことがあります。測光方式は中央重点測光、スポット測光を選ぶと良いでしょう。
＜ホワイトバランス＞ 暗いのでオートで撮影すると黄色みがかってしまうので、太陽光にセットすると良いでしょう。
＜三脚＞ 明るい月は、ブレも目立ちます。三脚にはしっかりしたものが適していますし、シャッターを押す際の不要な振動を取り除くため、カメラのタイマー機能やレリーズ、リモコンなどを利用すると便利です。