撮影地となったキフヌ島はバルト海に浮かぶ小さな島。エストニア共和国に属する本島は、長らく周辺諸国による支配を受けつづけた歴史をもつ。島全体がユネスコの無形文化遺産に指定された今も、静かに独自の文化を守る島民の暮らしに触れた、カラー作品約50点で構成。
リコーイメージングスクエア東京
「エイレホンメ 白夜に過ぐ」曽根原 昇
開催期間 | 2013年8月28日(水)~9月9日(月) |
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開館時間 | 10:30〜18:30(最終日16:00終了) |
定休日 | 火曜日 |
入場 | 無料 |
会場 | ペンタックスフォーラム ギャラリーⅠ&Ⅱ |
連絡先 | 〒163-0690 東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービルMB(中地下1階) ペンタックス スクエア内 ペンタックスフォーラムMAP 03-3348-2941 担当:松枝・江上 |
作者のコメント
幅は長くて約7km、海抜は高くて10mに満たない、小さく平たいキフヌ島の生活はとても貧しかったという。夏に漁で得る魚と、秋に収穫するジャガイモを頼りに、氷に閉ざされた冬を過ごしてきた。それでも島の人々は、各家庭伝統の服を織り、結婚式には独自の言語で唄を謳い皆で踊る。どこの家も庭を花で飾り、犬を友として過ごす暮らしを楽しんでいる。たんたんと過ぎる毎日が羨ましくさえ思えてくる。この不思議と懐かしい感情はいったいなんなのだろう。
緯度の高いエストニアでは、夏至の頃になると長い時間をかけて夕陽が西から北に沈み、すぐにまた北から長い朝陽が東に向けて昇りはじめる。すでに終わったはずの昨日と、まだ知らないはずの明日が、白夜の空を通り過ぎていくような虚無に襲われたその時に、僕は今日も繰り返される島の人々を撮りたいと思い、幸せを感じた。曽根原 昇
作者プロフィール
1971年生まれ。愛知県出身。
信州大学大学院修士課程を修了。
2006年よりフリーのカメラマンとして独立し、2010年に活動拠点を長野県より関東地方に移す。
現在は雑誌・叢書・単行本などの撮影・執筆をメインに活動中。
主な個展に「猫、光と温もりの中に ~猫と牛と人の穏かな係わり~」(2010年・エプサイト)。
使用機材
PENTAX 645D