ファミリークラブ

入賞者発表

総評　岡嶋和幸
　今回初めて審査を担当させていただきましたが、応募作品は全体的にハイレベルで驚きました。デジタル、フイルムを問わず、それぞれに写真を満喫されていることが伝わってきます。複数点応募されている場合、その中からどの作品を入賞させるかすごく悩みました。今年は思うように撮影に出かけられない日々が続いていますが、そのような状況の中で身近なところで魅力的な被写体を見つけるなど、皆さんがいろいろ工夫されている様子も応募作品から感じられました。
　過去の入賞作品と比べてみると、人物を被写体にした応募作品が少なめの傾向です。以前ほど気軽に撮影できないなど、いろいろ気にされていることでしょう。でもやはり私は人が写っている写真に心を動かされることが多いです。街中でのスナップが無理なら、いつでも気兼ねなく撮れる身近な人にレンズを向けてみるといいでしょう。
　ちょっと意識を変えるだけで、今しか撮れない、今だからこそ撮るべき写真が見えてくると思います。特別な場所、人、物だけが作品になるわけではありません。行動範囲を広げたり先を急いだりするのではなく、もっとゆっくり、じっくり、身近な「モノ・コト」に目を向けてみてください。
　自分にしか撮れない、自分だけが表現できる写真がきっと見つかるはずです。