ファミリークラブ

入賞者発表

総評　赤城耕一
　旅行をするな、外出をするな、人と会うな、集まるな、という厳しい状況が長く続き、祭りやイベントもことごとく中止に追いこまれています。このため私たちの写真制作においても困難を極めており、すでに長い期間にわたり、多くの影響が出ています。この困難な状況の中、数多くのご応募ありがとうございました。
　今回の作品の選択は、テクニックの巧さよりも、作者が自分の見た光景や事象を伝えるために、いかに独自の見方をしたか、解釈をしたかを感じることのできる作品を選んでみました。
　写真は真実を写すと思われていますが、実はかなりのウソつきです。肉眼とは異なる再現を持ったレンズで見つめた事象が、いかに作者の思惑どおりに再現されるかをコントロールするかが作者にとって重要になります。
　つまり、人間でも動物でも自然風景でも、それらはたしかに撮影者の見つけた見つけた魅力ある被写体かもしれませんが、それをカメラとレンズで正確にトレースするかが重要なことではなく、いかに自分のものにしたかに着目して選んでみました。