ファミリークラブ

入賞者発表

総評　こばやし　かをる
　今回初めて本誌のコンテストを担当させていただきました。今まで営業写真、商業写真、コンテスト応募、写真展作品…と数多くのプリントの仕上がりに携わってきたこともあり、日々インターネット上でさまざまな写真が展開される昨今、撮影技術だけでなくプリントで勝負することができる、当コンテストの意義を感じます。
　選に漏れた作品の大半はプリントの仕上がりが不十分だったり、また一部はカメラの機能をうまく使いこなせていなかったりということが汲み取れました。自身の好みを追求することは大切ですが、被写体に対しても、プリントに対しても「丁寧さと真剣味」この2つは必要不可欠です。
　ご応募いただいた作品の中で、オリジナリティを感じる作品、アート的な作品、臨場感のあるドキュメンタリー、不思議な世界を感じるものにひっかかりました。それは作品が私の心にひっかかりをもったからです。きれいなものを美しく撮ることは比較的誰にでも可能であり、技術でもカバーできることが多いですが、写真の役割でもある「記憶・記録・伝達」それぞれが感情に働きかけているか。心にひっかかる何かや、残るもの、創造性と共感を忘れてもらいたくないな。と、皆さんの写真を拝見して感じました。
　これからもカメラとレンズを通して肉眼では見えない世界を柔軟に表現し、楽しみながら意欲的に取り組んでみてください。