第11回
Yukon Birds – ユーコンの野鳥
自分のペースで楽しむバードウォッチング
以前にも少し触れましたが、北米で野生動物を撮り始めた当初、日本で生まれ育った私は自分にとって刺激的だった大型哺乳類にばかり目がいっていました。しかしこちらでの生活が長くなるにつれ、見逃してしまいがちな小さな自然に目を向けることが楽しくなり、小動物、昆虫、植物、そして野鳥にもどんどん興味がわいてきました。皆さんご承知の通り、「バードウォッチング」といえば趣味の一つとして確立されており、世界中に愛好家がいます。もちろんここユーコンにもバードウォッチャーはたくさんいて、彼らの造詣の深さにはただただ驚くばかりです。
バードウォッチャーとして新米の私は野鳥を見付けても何の種類かわからず、とりあえず撮影してあとから種類を調べ知識を広げている段階です。日本にいた頃にも鳥の知識はありませんでしたから、日本にいる種類との比較なども私の中には無く、まっさらな状態でこの地に生息する鳥を覚えていっています。子どもの頃なら野鳥図鑑を丸暗記して知識を先に付けることもできたのかもしれませんが、残念ながら私の歳ではもはやそんな記憶力はありません。しかし、初めて見る鳥をただ夢中で撮っていると、その鳥の名前や生態を知りたくなって後から一生懸命調べますので、撮った鳥はしっかりと覚えていっています。そんなのんびりペースのバードウォッチングが楽しい昨今です。
プロフィール
花谷 タケシ
京都市出身。独学で写真を学び、1998年カナダに渡航。西海岸から東海岸まで車で横断した後、カナディアンロッキーで過ごす。ここで次第に熊に魅せられさらなる北の大地アラスカや極北カナダに撮影フィールドを移していく。2007年にカナダへ移住し、2010年よりユーコン準州ホワイトホース市を終の棲家とし定住。《人間》対《自然》ではなく、人間も自然の一部として他の生きものたちといかに《共生》していくかを模索しながら、極北の厳しい自然環境の中で生きる野生動物の姿を追い続けている。
オフィシャル・ウェブサイト:熊魂 yukon-bearspirit:
www.yukon-bearspirit.com
フェイスブックページ:
www.facebook.com/yukon.bearspirit
最新記事
-
Takumichi Seo×PENTAX「光の記憶」
写真家 Takumichi Seoの感性とPENTAXの表現力が織りなす作品の紹介と、撮影にまつわるエピソードを綴った撮影記
-
PENTAXを使い倒せ!~すぐに役立つ実践テクニック~
より充実したPENTAXフォトライフを送っていただくためのお役立ちコンテンツ
第3回 人物向きの画像仕上げ設定は?
-
天体撮影から考える Why PENTAX?
アストロトレーサーによって天体撮影はどう変わる?天文機材技師が語る天体撮影にPENTAXを選ぶ理由