相変わらず凄まじい解像感はK-1からさらに現実感が増し緻密になっている。リアル・レゾリューション・システムにおいての超高精細画像はため息が出るほどだ。
私は毎日自然の中で風景写真を撮影しているが、K-1 Mark IIは写すその時の現実感を伴いながら自然の気に負けない風格を持ち、緻密さから来る立体感や空間から伝わる色香を記録してくれる。表現においての新しい場を与えられたようで撮影が楽しくて仕方ない。操作体系など、以前から引き続き自分の撮影スタイルに合わせてカメラをカスタム出来るので、道具としてより明確化でき、被写体に向き合う時、感覚的にどうしたいのかを今まで以上に意識できるようになった。
K-1も北海道のマイナス34℃の外でも問題なく作動し、カメラよりこちらの方が寒さでバテた。今までも雨の日など悪天候下でのトラブルは無いので、K-1 Mark IIは信頼している。また、K-1 から引き続き電子シャッターも搭載されているので、望遠レンズ等の撮影において絶大な手ぶれ軽減効果がありとても助かっている。
私は撮影時において常に「一瞬を永遠にそして普遍に」を意識し、鑑賞者と美意識を共有、共鳴してもらえるかを命題としているが、自然との対話の中でカメラが主張するのではなく、あくまでも揺るぎない土台として鎮座してほしいと思っている。それは耐久性や機械の信頼性であったり撮影の導線を阻害しない操作性であったり、信頼する道具としての完成度の高さだ。K-1 Mark IIは私にとっての土台となり自然との対話を邪魔せず収めてくれる最高の道具である。

PROFILE
高橋真澄(たかはし ますみ)
1959年北海道生まれ。北海道上富良野町在住。
大学時代より北海道の山を中心に撮影し始める。
丘をはじめとする美瑛・富良野の自然風景を独自の感性で表現し続けている。
「風景」四季シリーズ等、著書多数70冊以上。