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Caplio R1

開発秘話:更なる課題と苦心の結実 驚異の起動時間とボディ側レンズバリア

鏡胴の穴を避けながらのレイアウト

ひとつひとつ課題を解決していくことで、ファインダーやギヤの配置などもブラッシュアップしていった。しかし、またしても課題が立ちふさがる。

「レンズをスライドして退避させるためには、鏡胴の側壁に穴を開けなければならない。その状態で他のレンズ群を動かすことができるのかどうかが次の課題でした」

起動時間のスピードアップも求められている。鏡胴の側壁に大きな穴が開いた状態で、すばやく、そしてしっかりとモーターの力を伝えなければならないのである。

「ネジ溝がつけられた部品をギヤの回転を利用して動かす『ヘリコイド方式』を採用したのですが、鏡胴の穴を避けながらネジ溝をレイアウトしなければなりません。スピードアップも要求されましたので、ヘリコイドの角度やカムの回転範囲など、最適なレイアウトを考えるのに苦労しました」

試行錯誤の結果、得られた起動時間は、「Caplio RX」で達成した0.9秒を超える約0.8秒。開発者たちの苦労が結実したのである。

 

ボディに付けざるを得なかったレンズバリア

こうした苦労の跡を見てとれる箇所がある。レンズバリアだ。これまでの「Caplio」シリーズではレンズ側に付いていたレンズバリアが、「R1」ではボディ側に付けられている。

ボディに付けざるを得なかったレンズバリア

「課題の薄さはクリアできたのですが、レンズ側にレンズバリアを備えるほどの余地はもうなかった。結果、レンズバリアはボディの側に付けることになったのです」

「R1」の開発が、いかにギリギリのものであったのかがわかるエピソードだ。
このような開発者の苦労の上に、Caplio R1は、ワイド28mm~135mm光学4.8倍ズームを搭載しながらも、スリムでフラットなボディと仕上がった。

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