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K-3 Mark IIIとGR IIIで
星空撮影を楽しもう!

皆さま、あけましておめでとうございます。スクエア東京のモ~リ~です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

お正月は皆さま、いかがお過ごしでしたか?久しぶりに家族に会いに行かれたでしょうか?おいしいおせち料理を楽しんだでしょうか?それとも、ひたすらお家であたたかく過ごされたでしょうか?

冬は寒いものですが、お天気が良ければ星空が美しいのはこの季節ですよね。
さあ、寒いのを我慢して写真を撮りに出掛けましょう!
ということで、今回は星空散歩をテーマにお送りします。

PENTAXのデジタル一眼レフカメラは、星を撮るのに向いています。
カメラの機能を見ていただくとわかると思いますが、バルブモードで長秒撮影機能を使って星を撮ったり、インターバル合成で星を軌跡として撮影したり、そしてGPSユニットを使ったアストロトレースなど、様々な星の撮影手法が楽しめます。
こんな機能を活用しないという事はないですよね。
でも、星を撮るためにはどんな設定をするのか、わからないと言う方も多いのではないでしょうか?

まず、基本を押さえましょう。
星空の撮影をするとき、撮影場所での街の明るさが撮影に影響することがあります。

広角レンズを使っている場合、
シャッタースピード(以下、SSと表記):10sec~20sec、絞り:開放、ISO感度:1600
望遠レンズを使っている場合、
SS:3sec~6sec、絞り:開放、ISO感度:1600~3200

まずは、これくらいの設定で試し撮りをしてみて、撮影された星の様子や空の背景の明るさなどを見ながら調整をしていくのがオススメです。
また、その際のフォーカスは、無限(∞)に設定するのですが、実際にピントリングを操作すると意外と星がボケたりするので、ライブビュー状態でOKボタン長押しにして拡大表示機能を使ってピントを微調整します。

そうして撮った1枚が以下の写真です。

【写真1】オリオン座と冬の大三角形(SS:10sec、絞り:F3.2、ISO感度:1600)

【写真2】オリオン座と冬の大三角形(ライン付き)(SS:10sec、絞り:F3.2、ISO感度:1600)

スクエア通信で表示される写真は拡大表示されないのでもしかしたら星が分かりづらいかもしれません。
【写真1】は、月光が天頂にある中、南東方向に上がり始めたオリオン座と冬の大三角形が目立ちます。手前にマイカーの屋根が写っています。月光のために近くの民家はとても明瞭に映っています。
【写真2】では、オリオン座と冬の大三角形にラインを引いて目立つようにして見ました。

使用したレンズは、HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AWです。13mmの焦点距離で撮影しました。

さて、ここからが今回のメインテーマですが、PENTAX K-3 Mark IIIのファームにバージョン1.40というのがあります。これはベータ版でリコーイメージングフォトIDに登録しているユーザーのログイン画面に表示される特別なバージョンです。
今回、このベータ版のファームウェアで提供されている新機能アストロトレーサーType3を試してみました。
なお、このファームウェアはご自身でアップデートができる方に限ってご利用いただけるもので窓口でのアップデートサービスは行っておりません。また、フォトIDに登録されている方以外のカメラへのインストールも行っておりません。あくまでも、フォトIDにご自身でログインしてファームウェアアップデートを実施できる方に体験していただき、ご意見をいただきながら正式なファームへの対応を目指すものです。フォトIDを取得していただけない方やご自身でアップデートが難しい方は正式なリリースをお待ちいただくこととなります。大変申し訳ございませんがご了承ください。

こうした制限を踏まえて今回はモ~リ~のK-3 Mark IIIをアップデートし実際にアストロトレーサーType3を試してみましたので簡単にレポートします。

アストロトレーサーType3はO-GPS1などのGPSユニットを使わずにカメラ単体でアストロトレーサーを実現する。と説明にあります。実際の撮影を行う前に予備撮影を行い検出された星の動きを元に天体の追尾を行ってくれます。
とても賢いです。

また、この撮影では広角レンズよりも望遠レンズでの撮影が向いていると説明書には書かれていますが、HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AWはズームポジションに関係なく使用可能とのことですので、同レンズとHD PENTAX-D FA 150-450mmF4.5-5.6ED DC AWの2本で試してみました。

【写真3】オリオン座と冬の大三角形(30秒追尾)(SS:30sec、絞り:F3.2、ISO感度:400)

【写真4】オリオン座と冬の大三角形(60秒追尾)(SS:60sec、絞り:F3.2、ISO感度:400)

【写真5】オリオン座と冬の大三角形(90秒追尾)(SS:90sec、絞り:F3.2、ISO感度:400)

まずは、HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AWを使用して撮影しました。広角すぎると地形などが入ってしまうので、18mm側で撮影をしております。
いかがでしょうか?SS:10secのワンショットで撮影したものと異なり、オリオン座のオリオン大星雲M42が淡く写っているのが分かると思います。
撮影データでSSを確認した時に、やはり驚愕します。こんな長い時間撮影してブレもなくきちんと星が点に移っている。とてもすごいです。一方でいくつかの場所で撮影を試してみましたが、都市部で明るい状況、光害が多い状況では撮影を失敗することもありました。ですから、アストロトレーサーType3を使う場合は、
・光害の少ない撮影地を選ぶ。
・地形や雲などが入らない構図を考える。
・カメラがブレないしっかりした三脚で撮影を行う。
などを考えて撮影することが必要です。

これらのことに注意して撮影を行えばとても簡単に星の写真を撮影することができます。

【写真6】オリオン大星雲M42(60秒追尾)(SS:60sec、絞り:F5.6、ISO感度:200)

そして望遠レンズとしてHD PENTAX-D FA 150-450mmF4.5-5.6ED DC AWを450mm側で使って撮影したのが【写真6】です。この画像はJPEG画像をDigital Camera Utility 5で整えております。レベル補正を0~220の幅に調整し、覆い焼き設定を最大100に設定。これにより星雲がより明確になります。あとは、カスタムイメージのビビッドの中でコントラストを+2に調整して整えました。

いかがでしょうか?450mm(35mmフィルム換算で695mm)で60秒追尾するとコンポジット合成などの画像処理をしなくてもこれだけ美しい星雲が撮影できます。

アストロトレーサーType3試したくなりますよね。
みなさんの意見を入れながら早く正式なリリースがされるのを待ちたいところですね。
会員の皆さまはこの機会にぜひお試しいただければと思います。

さて、ここからはオマケです。
こうしてアストロトレーサーType3で遊んでいる間にGR IIIをインターバル合成モードでセットして撮影をいたしました。

【写真7】山中湖の星空(SS:10sec、絞り:F4.0、ISO感度800、31分16秒172枚合成)

【写真8】富士山のリフレクション(SS:10sec、絞り:F4.0、ISO感度800、31分05秒171枚合成)

GRシリーズのインターバル合成撮影も星空撮影では手軽で楽しい機能です。撮影に必要な露出設定を組み立ててテスト撮影を1ショット。確認してその風景が適正な明るさで撮れていたらドライブモードをインターバル合成に切り替えてシャッターを押すだけ。
終了するときはOKボタンを押すことで修了できるので、設定をしてカメラを設置したらあとは時間を計りながら様子を見るだけ。この間にK-3 Mark IIIのアストロトレーサーType3をいろいろ試したというわけです。
撮影時間にして約3時間でした。

さて、PENTAX K-3 Mark IIIのアストロトレーサーType3、いかがでしたか?
また、RICOH GR IIIのインターバル合成の撮影はどなたでも気軽にできる撮影モードです。この機会にぜひお試しいただければと思います。

星空の撮影設定に困ったら、スクエア東京のスタッフにご相談ください。
おススメの設定などご案内したいと思います。

それでは今後も、スクエア通信をお楽しみください。ありがとうございました。

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