ユーザーの想いを受けて
- 岩崎
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待望の35ミリフルサイズデジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-1」を発売し、最初の課題はフルサイズ対応のレンズラインナップの不足でした。レンズラインナップ拡充を強く意識すれども現実問題として、どこから埋めていくかという葛藤もあり、優先すべきレンズを選び取ることから商品企画は始まっています。
K-1をお手に取られたお客様が何を求めているか、それは35ミリフルサイズセンサーによって実現した解像力や階調表現、高感度性能を含めた“高画質”にあると考えています。実際のユーザーの方々へヒアリングを行った結果も、それを裏付けてくれるものでした。
そのため、高画質なフルサイズシステムの中核を成す超広角、標準、望遠の3種類の“大口径ズームレンズ”をご提供するところから着手しました。
そして、次のステップとして検討していたのが、さらなる高画質と表現力を備えた“大口径単焦点レンズ”となります。当初は現行ラインナップに存在しない画角のフルサイズ対応単焦点レンズを早めに提供したいという想いもあり、そういった企画も進めてきました。具体的に言うとレンズロードマップにも掲載している85mmF1.4のようなレンズですね。ただ、K-1ユーザーの方々がどのようなレンズを望んでいるかを調査したところ、多くの声が集まったのはフィルム時代から標準単焦点レンズとして馴染み深い“50mm”の単焦点レンズでした。当社としてもいくつかのプランがある中で、強く望まれているものがあれば、それにお応えしない理由はありません。こうして優先して開発を進めたのが『HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW』です。