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カメラデザインに革新をもたらす リコーオート35 (1960)

35mmカメラの自動化
 リコーは、35mmレンズシャッターカメラの発売は早かったが、他社同様、標準的な機能を堅牢なボディにまとめるに止まっていました。しかし35mmカメラ製作のノウハウが蓄積して独自の機能の開発が可能な状態になったことを期に、自動化35mmカメラの製品化を企画し、「カメラは将来絞りやシャッターの表示は無くなる」との思想を実現するカメラを作ろうとしました。今日、絞りとシャッターの表示のあるカメラは一部の高級機能機に限られるので、表示なしは常識ですが、このときに「表示無し」は相当な冒険でした。フィルム巻上げは実績のあるトリガーレバーを採用。自動露出にはセレン光電池によるメーター針押さえ式AEとしました。

大幅に変革したデザイン
 レンズは固定焦点でフォーカス不要。AEのためのフィルム感度合わせは、シャッタースピードをフィルム感度に対応させました。 ボディの構成も、それまでのカメラがライカを原形としてダイキャストボディの上部に荒しクロームのメッキ、または黒塗りのカバー、下部には底カバー、その間のダイキャストには黒色の人造皮革を張るという定石ができていました。リコーオート35では、カメラ上部と下部のカバーでカメラ前部を覆い、ダイキャストは露出しない構造としました。当然カメラのデザインも大きく変り、カメラを上下二分割する対比構造になりました。このようにカメラ前面を金属カバーする手法は、その後の各社のカメラにあらわれるようになりました。
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