海野 和男マダガスカルK20D

子供の頃からあこがれていたマダガスカル。ようやく念願かなって1ヶ月の旅をすることができた。マダガスカルはアフリカの東海岸から400kmほど離れたインド洋に浮かぶ島国だ。人間が最後に到達した島と言われる。今回は前から1度使ってみたいと思っていたK20Dをスチール目的として同行させた。レンズは50mm Macro、10-17mm Fisheye、17-70mmに近日発売のオートマクロストロボ(AF160FC)を持参した。はじめて使ったオートマクロストロボは光量のマニュアル切り替えがダイヤルでできるのが便利。P-TTLにも対応するが、50mm Macroでの近接撮影ではマニュアルで使った方が光量が安定する。10-17mm Fisheyeは僕の好みの超広角接写に最適なレンズで、興味深く使った。他機種でも魚眼にテレコンをつけることが多いのだが、魚眼からテレコン付きまでをズームでこなせるからこれは便利と、再認識させられた。

マダガスカルは島と言っても面積は日本の1.5倍ほどもある。西部や南部は乾燥地帯、中央部や東海岸には亜熱帯林で気候も地方によってまったく異なる。原猿類やカメレオン、ヤモリなどのは虫類が繁栄し、独特の生物相を形作っている。数千万年の間、大陸から分離された孤立した島であり続けたことから、マダガスカルの動植物は、ほかでは見られない特産種がほとんど。

南半球にあるので、日本とは気候が反対だ。訪れた9月から10月は春。とはいっても亜熱帯なので、寒くはない。1年で最も過ごしやすい季節なのだという。そのかわり、目当ての昆虫は思ったほど多くはなかった。マダガスカルはアジアと南米、そしてヨーロッパが混じり合ったような雰囲気の国だなと思った。南を目指して3日目、ようやく目的地のイサル国立公園に辿り着き、マダガスカルの昆虫たちに出会うことができた。イサルから西海岸のトリアールまでは乾燥地帯。ようやく道路脇にも木立が目立つようになり、マダガスカル独特の有刺林で乾燥地帯の植物が広がってくる。さらには東海岸や中央部の山岳地帯にあるペリネ国立公園にも出向いた。こちらは海岸部には海岸独特の林が、そしてペリネでは亜熱帯林が残っていて、ヤモリや原猿類、カメレオン、マダガスカル特産の蝶や昆虫にも少ないながら会うことができた。

今回は昆虫が少なかったこともあり、スチールがあまり撮れなかったのが残念、次回はじっくりとスチールを撮ってみたい場所だ。

PAGE TOP