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3分で学べる簡単撮影術 シャシンのジカン 水咲奈々

9.シックなモノクロ写真が撮りたい

光と影で強いコントラストを作り出すのがポイント

色鮮やかな写真は撮っていて楽しいものですが、シックなモノクロ写真も撮ってみると新鮮でちょっと懐かしい気持ちになれたりしますよね。今回は、レトロな雰囲気を醸し出すモノクロ写真の簡単な撮り方をお教えしましょう!

Point
  1. コントラストを強くするためにサイドからの光が強い所で撮影。
  2. メインの被写体の黒色が引き締まるくらいまで露出補正をマイナスにします。
  3. 黒っぽくて重厚感のある被写体を選び、背景にも同系色を使うとシックなムードが出ます。

マイナス露出補正で黒色を引き締める!

今回の撮影テクニックの一番のポイントは、黒っぽい被写体を強いサイド光でメリハリをつけて撮ることにあります。

モノクロ写真は黒と白のグラデーションが大事なので、影などの黒い所はより黒く(暗く)、光の当たっている明るい所はより明るく(白く)と、コントラストが強くなるように撮りましょう。その為には、あちこちから光が当たっている状況よりも一方向から強い光が当たっている状況の方が適しています。

作例は、ソファーに黒い布を敷いてクラシックカメラを置き、窓から入る直射光を右側から浴びている状況です。背景も明るい物ではなく同系色の暗い色合いの物を使って影を作るようにすると、よりシックなムードを出すことができます。

そのまま撮ると被写体のカメラの皮の黒い部分がボケた感じの薄い黒色になってしまったので、露出補正を-1.5にして撮影しました。ライブビューなどを活用して見た目よりもちょっと黒い色までマイナス補正すると、引き締まったかっこいい黒色にできますよ。

こうして黒を更に黒く引き締めることによって被写体のシルバーのハイライト部分が浮き立ち、メリハリのある写真となります。

最後はデジタルフィルターで簡単仕上げ

最後の仕上げにカメラのデジタルフィルター機能を使ってモノクロに変換をしましょう。これなら、ご自分のPCに写真編集ソフトが入っていなくても手軽にモノクロ写真が楽しめます。

同じデジタルフィルターの仕上げでも、今回のテクニックを使ってからフィルターをかけるほうが普通に撮るよりもぐっとシックになりますよ!

同じ状況で露出補正を+1にして撮影、モノクロにしてみました。全体に白っぽくなってしまって重厚感が薄れてしまいました。
モノクロの種類は白黒だけではありません。セピアもノスタルジックなムードでステキですね。
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水咲 奈々 -Nana Misaki-

東京都出身。モデルとしてカメラの前に立つうちに撮る側に興味がわき写真を学ぶ。作品を持ち込んだカメラ雑誌の出版社に入社し、様々なジャンルの写真家の作品と撮影現場に触れる機会を得る。2010年に独立し、現在はフリーの写真家として雑誌やWEB、イベントや写真教室など多方面で活躍中。撮影ジャンルは赤ちゃんから戦闘機までと幅広い。