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第2回 撮ったら必ずピクセル等倍再生確認を

撮った後、背面モニターに現れる作品の構図とピントチェック、露出を一瞬だけでも見ていますか?家に帰ってピントが甘かったと反省しても手遅れです。今回はそうならないための秘訣をご紹介します。ぜひご一読を。

ピントを確認するとき、撮影後背面モニターに現れる画像では縮小されすぎているため不十分です。“ピクセル等倍”で確認することをお薦めします。ローパスフィルターレスのカメラでは、微ブレまでチェックができる利点もあります。いい作品=ピントのある作品というわけではありませんが、合わせたつもりになっている失敗をなくすためにも簡単なのでぜひお試しください。

<レンゲショウマを撮影した後、ピクセル等倍でピントチェックする意義>

  • 自分がピントを合わせようとした花にクリアにピントが合っているか確認ができる。
    ⇒失敗していたら、やり直しが可能。
  • ピントが外れた理由を考えるきっかけになる。
    ⇒風の影響、シャッタースピード、三脚の安定性などなど。
  • ピントの合っている深さ、被写体深度が確認できる。
    ⇒イメージチェンジのきっかけになる。
  • 肉眼では気付かなかった小さな傷やゴミ、虫の存在などに気付くことができる。
    ⇒新発見がある。

ピクセル等倍とは
1画素が1画素の大きさで、モニターで見ることができる状態。データとして持っている大きさを100%表示にしてみると言うこと。

例えば300dpiで50cmの大きさのデータを持っている画像を、5cmや500cmにしてピントを見て正しく判断できますか?というイメージです。小さい画像で見ると少々ピントが外れていても、合っているように見えます。またピクセル等倍以上に大きく拡大して見ると、ピントが外れているように見えます。

私が開発者に感謝する操作性は以下の通りです。

  1. 100%表示の項目設定があること。
  2. 後電子ダイヤルをクリっと回すだけで一発で100%表示を見ることができ、その前後の微意率も後電子ダイヤルで簡単に変えることができること。
  3. シャッター半押しですぐに消えてくれること。

ほぼ真下から手持ちで撮影しています。自分の手もそうだし、被写体のレンゲショウマも揺れていたので、花にピントが合っているか何度も撮影してはピクセル等倍でのピントチェックをした作品です。
この作品は見ての通り霧で細かい滴がついているクモの巣にもピントが欲しいし、蕾から落ちそうになっている滴にもピントが欲しかったです。全てが面でピントが合う立ち位置を探し、何度もピントチェックしました。
カタツムリの子供がレンゲショウマにいるのを10年通って初めてみました。初めはアップではなく離れて撮っていたのですが、ピクセル等倍で見て見つけたのです。それからは無我夢中で動き回るカタツムリを追いました。
 

<ピクセル等倍(100%)で簡単に見る設定方法(PENTAX K-3/K-3 IIの場合)>
電源を入れ、MENUボタン(1)を押して、再生メニューまで十字キー(2)で右に移動させ、2行目「クイック拡大」を選択してください。初期設定は「オフ」になっています。十字キーで右に行き100%表示を選択してください。撮影し、カメラ左上部の再生ボタン(3)を押し画像が現れたら右上部の後電子ダイヤル(4)を右にクリっと回して見てください。ピクセル等倍(100%)表示で簡単に見ることができます。その状態で、自分がピントを合わせたところに十字キーを使って移動させてチェックをしてください。

まえのかつみ
まえのかつみ1968年3月4日大阪生まれ。学生時代からカメラ片手に世界中を旅し、日本から世界各地まで世界遺産および自然風景を'体感'する撮影活動を実施中。 2003年より、フランス、アメリカ、中国、ボルネオで作品を数回発表。その後はパリのインテリアメーカーのテオジャスマンと契約。作品をパリでトートバック、スカーフなどグッズ化し販売。日本でも自分のブランド「avan K」(アヴァンケー)を立ち上げ、グッズをyouyouフォトメイド(別ウインドウで表示http://youyouphoto.shop-pro.jp)や各地で販売。また友遊撮影倶楽部を設立、埼玉、東京などで教室を11運営中。ネット教室「日本カメラyouyouフォトの未来教室」も業界初の形式にて創設。別ウインドウで表示http://youyouphoto.com/mirai/nipponcamera 写真集には「古代蓮」シリーズや「レンゲショウマ」シリーズがあり、「写真が変わる魔法の撮影術」では自分の作品のレベル感を簡単に変えたい人向けの解説を行っています。