普通にカメラを構えると顔の大半が隠れてしまうせいか、いくら声をかけても私を見てくれないうちの猫たち。視線をもらうためには、ピントを合わせた後、カメラから顔を離し、ノーファインダーで撮影するのが有効です。
猫の視線を操るには、オモチャや物音で気を惹く方法もあります。が、そもそもカメラを見てもらうのは、こちら側を見ている写真を撮ることが目的。だったら、できるだけ自然に撮影者を見てもらうのが一番です。
撮影者が飼い主であるならば、その目線は飼い主を見つめる目線。当たり前過ぎて見過ごしがちですが、改めて考えると貴重な状況です。だってそこには、飼い主以外の人には絶対に見せない最高の表情が潜んでいるのですから!
人でもペットでも、家族によって撮られた写真にはどこか暖かさを感じます。ファインダーの手前にある愛情フィルターをどう写真に映し出すかが、おそらく一番重要なことなのでしょう。今回の企画はこれで終了しますが、私自身それを課題に、これからも写真を撮り続けて行きたいと思います。6回に渡りお付き合いいただきありがとうございました。