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ペンタックスで綴る アパラチアン・トレイル 3500kmの旅 加藤則芳

いよいよ迫ってきた出発の時

北米大陸東部に南北に伸びるアパラチア山脈を縦断するアパラチアン・トレイル。全長は3500kmにおよび、歩き切るには半年ほどかかるという
4月1日にスプリンガー・マウンテンを出発。10月3日にマウント・カタディンに到着する予定だ
加藤氏の旅に同行するペンタックスの*istDS + DA 16-45mmF4ED ALとOptio 43WR。ポイントは、軽量であること、電池、記録メディアが共通であること。さらには、記録メディアがパソコンとの親和性が高いことが決め手となった
3500kmの超ロングトレイルが目前に
十数年来、心に描いていたアパラチアン・トレイル3500km踏破の時がいよいよ迫ってきました。4月1日にジョージア州のスプリンガー・マウンテンをスタート。14の州を貫き、アメリカ合衆国最北端のメイン州のマウント・カタディンを目指す、都合6か月にわたるエクストリーム・トレッキングです。
アパラチアン・トレイルは、アメリカ東部を南はアラバマ州から北はカナダのラブラドール地方まで、南北に伸びる壮大な山脈です。この山脈の脊梁部分につけられたロングトレイルがアパラチアン・トレイルで、このトレイルを全行程踏破することは、アメリカの熟練バックパッカーの憧れなのです。
開拓者が西部へと溢れ出した地
アパラチア山麓では、今もさまざまな古きアメリカの姿が見られます。17世紀にピルグリム・ファーザスがイギリスから渡ってきて以来、ヨーロッパ各国から押し寄せた移民の人々がアメリカ東部の各地に定着していきます。そして、徐々に西へ西へと移住した彼らの前に立ちはだかっていたのがアパラチア山脈でした。それが障壁となって、山麓一帯に人々が次々に吹き寄せ、そして吹き寄せ、吹き溜まって、遂に溢れたとき、一気に西部開拓の歴史が始まったのです。
ヨーロッパ系アメリカ人の多くは、“アパラチア“という音を聞くだけで、心が疼き、胸がさわぐのだと言います。彼らの心の故郷、ルーツのようなものを、アパラチア山麓に感じているのです。今回のコンテンツには、一般的なトレイル歩きの魅力以外の、社会科学的、人文科学的な要素が散りばめられます。
今回、その表現の方法として、歩きながらの随時連載という方法をとります。帰国してからも、むろんきちっとした作品を仕上げますが、約一週間から10日に一度、食糧補給のために下りた村で、モバイルを使って日記とデジタルカメラで撮った写真をi BE-P@Lというインターネット版の雑誌に送信します。また、わたし自身のblogと、ペンタックスのホームページにも、何度か原稿と写真を送信します。
加藤則芳ペンタックスを選ぶ
ひとりで半年もの間、重いバックパックを背負っての山歩きです。1グラムでも軽くとの究極の選択から、今回、一眼レフはペンタックスの*ist DS、そしてコンパクトデジタルカメラは、ペンタックスのOptio 43WRを選びました。
一眼レフは、*ist DSの軽量性、スタイリングの軽快感、そして心地の良いシャッター音に、Optio 43WRは、その防水性と超マクロ写真が撮れるという機能性に魅せられました。さらにこのふたつに共通しているのが、電池がCR-V3、記録メディアがSDメモリーカードだということ。特にSDメモリーカードは、今回持参するモバイルPCのPanasonic R3との親和性が高いということも、大きなポイントでした。
壮大なひとり旅になります。どうぞ、その経過報告とともに、10月の最終地点到達を楽しみにしていてください。
2005年3月21日
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筆者プロフィール
加藤 則芳 (かとう のりよし)
作家/バックパッカー
NPO法人 日本トレッキング協会常任理事
NPO法人 信越トレイルクラブ理事
環境文学会 会員
1949年埼玉県に生まれる。大学卒業後、出版社勤務を経て執筆活動をスタート。八ヶ岳に移住し、自然保護の父と呼ばれるジョン・ミューアの研究に打ち込むなど、自然や自然保護、山歩きなどをテーマに、著書、テレビ出演などは多数におよぶ。アパラチアン・トレイルに関する取材、研究にも早くから取り組んでおり、名実ともに日本国内の第一人者。