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KOKO DOKO 37

古社や老舗がある御所の西

東は京都御苑、西に菅原院天満宮神社と護王神社。
その後ろの住宅街を歩けば、歴史跡や伝統ある老舗に出合える静かな昔まち。
文・写真 = 内藤靖正
PENTAX K-5 smcPENTAX DA18-135mmF3.5-5.6ED AL [IF] DC WR(60mm域) 絞り優先AE 分割測光(F11 1/100秒)ISO200 WB太陽光 カスタムイメージ風景 RAW
1桓武天皇に遷都を進言、平安京の都づくりを進めた和気清麻呂と姉・広虫を祭る護王神社。向かいは京都御苑。

本田味噌本店

●午前10時~午後6時/日曜休み
●西京白味噌(500グラム)630円、紅こうじ(同)945円、赤だし(同)525円などのほか、量り売りも。一わんみそ汁189円~など。
075-441-1131
URL:別ウインドウで表示http://www.honda-miso.co.jp/

澤井醤油本店

●午前9時~午後5時/休日は午前10時30分~午後3時30分/不定休
●二度熟成しょうゆ(900ミリ)900円、京ぽんず630円、京もろみ(100グラム)280円、ドレッシング630円など。
075-441-2204
URL:別ウインドウで表示http://www.sawai-shoyu.com/

※掲載内容は2012年2月時のものです。すでに変更されている場合がありますので、ご利用の際には必ずご確認ください。

※下の小さい画像をクリックすると拡大表示します。
2広大な住居の菅原院があった場所に鎮座する菅原院天満宮神社。毎年7月25日が例祭日だ。
 
3こま犬ではなく、拝殿前にイノシシが相対峙する護王神社は、亥年生まれの守護神でもある。
 
4織田信長が永禄12年(1569)、足利義昭の居城としてこの辺りに旧二条城を築いたという。
       
   
5まろやかな西京白味噌から赤みそ、酢みそ。料理ごとに使い分けたい。ここは本田味噌本店。
 
6歴史的意匠建造物に指定されている澤井醤油本店。料理にはしょうゆもこだわりたい。
 

京都市内の中心部を南北に貫く烏丸通を丸太町から北に向かうと、菅原院天満宮神社がある。ここは学問の神として知られる菅原道真の誕生地で、菅原院の名の住居があった場所とされる。

境内には菅原道真が初湯に使ったと伝わる井戸のほか、商売繁盛や開運の和融稲荷、できもの治癒の梅丸大神などの摂社も鎮座している。

その北の護王神社は和気清麻呂を祭神とする古社。もとは神護寺にあったが、明治19年(1886)にこの地に移したという。清麻呂が大隅国(鹿児島県)に向かう途中、イノシシに助けられたという故事にちなみ、以来、イノシシを神の使いとして尊ぶようになった。

拝殿前には珍しい石彫りのイノシシが一対、こま犬の代わりに対峙しており、厄よけや足腰の健康を願う人たちがお参りに訪れる。

室町通に立派な町家の店を構える本田味噌本店は天保元年(1830)創業の老舗。正月の雑煮に使う西京白味噌でも有名だ。湯を注ぐとみそ汁ができる一わんみそ汁は手軽でうれしいが、昔からの紅こうじみそ、赤だしなど30種類ほどが並ぶ店内では、忘れかけていた日本の食生活を再認識させられる。

どっしり風格ある建物の澤井醤油本店は明治12年(1879)創業、しょうゆ作り一筋の老舗である。しょうゆといっても種類は多く、丸大豆を二度熟成した再仕込み、京料理用の淡くち、ステーキなどに使うニンニクしょうゆ、さしみしょうゆ、京もろみなど多種多様。おいしいと評判のドレッシングも手軽な京土産に最適だ。

 
KOKO DOKO 38

路地に軒を連ねる専門店

東山エリアのぶらぶら歩きに、ちょっと寄りたいすてきな路地。
作家の工房兼ショップで自分だけのお気に入りを探すもよし、見るだけもよし。
文・写真 = 内藤靖正
PENTAX K-5 smcPENTAX DA17-70mmF4 AL [IF] SDM(23mm域)絞り優先AE 分割測光(F81/80秒)マイナス0.7補正ISO1600WBオート カスタムイメージ風景 RAW
1夕方近く、やっと人通りがまばらになったあじき路地。ひと息つける時間だ。
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POUSSETTE

●午前11時~午後7時/土曜、日曜、祝日に営業
●バッグ5,400円~。

Blow in house

●午後0時~8時/月曜休み
●ドライフラワー1,000円~。

evo-see

●午後0時~7時/土曜と日曜に営業
●セミオーダーで15,000円~。

日曜のパン屋

●午前10時~午後7時/日曜に営業

月あかり

●午前11時30分~午後7時/土曜と日曜に営業
●ブレンドコーヒー550円、その日のコーヒー、カフェオレ、アールグレー各600円など。
075-204-8700

※掲載内容は2012年2月時のものです。すでに変更されている場合がありますので、ご利用の際には必ずご確認ください。

2京野菜を使ったおばんざいなど、2週間おきに献立を変える料理教室smile。
 
3表地も、裏地にもこだわるがまぐちバッグのPOUSSETTE(プセット)。
 
4evo-seeは名の通りオーダーメイドの帽子工房。若い女性を中心に人気だ。
         
     
5近隣の人たちも訪れる日曜のパン屋さん。ヘルシーなパンなどもクチコミで評判だ。
 
6オープンして3年余り。ここは照明ショップにカフェを設けた人気の月あかり。
 
ないとう・やすまさ
1933年、京都市生まれ。広告代理店勤務の折に趣味ではじめた小冊子が京福電鉄のPR誌になったことなどにより1972年に独立。京福電鉄や東映太秦映画村の広告制作を担当する傍らフリーペーパー「Kyo!」発行。京都ピイアールセンター代表取締役。

清水寺や六波羅蜜寺など、東山エリアの観光スポットの近くにある「あじき路地」が人気を集めている。場所は大黒町通を五条から北へ歩いて5分ほどの西側。古くからの長屋が軒を連ねる路地の両側に、パン、ドライフラワー、帽子、がまぐち、カフェなどが土曜と日曜を中心に店を開く。

近年、京都のガイドブックや地図帳、テレビの番組などで紹介されて、多くの人が訪れるようになった。狭い路地は探検気分の若者や熟年、家族連れまで繰り出してにぎわう。

いちばん手前に照明ショップでカフェも兼ねる月あかりがある。優しい明かりがともる照明作品の展示を鑑賞しながら、奥の部屋でおいしいコーヒーなどを楽しめる。そのコーヒーはカフェ・ドゥ・ガウディの自家焙煎豆を使用する本格派だ。

「evosee」のサインがかかる家はオーダーメイドの帽子屋さん。パターンにこだわり、美しいシルエットが特徴の帽子は、セミオーダー制作期間は2週間ほどとか。

柱にがまぐちがぶら下がるのは、センスある布地で作るがまぐちバッグの専門店。裏地にもこだわって、本物志向の人たちに喜ばれている。

このほか、ドライフラワーやブリザードフラワーのBlow in house、料理教室を開くsmile、ヒマワリの種や白ごま、ライ麦を使ったヘルシーなパンも喜ばれる日曜のパン屋さんなどがあり、興味深く訪れる人に交じって常連さんも。

路地にはお地蔵さんや井戸水をくみ上げる手押しポンプもあり、昔の暮らしが懐かしくなる。カメラを向ける人も多い。

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