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KOKO DOKO 33

四条大宮に「京野菜の電車」

嵯峨や太秦などの農園から朝採りの京野菜を乗せて
嵐電の車内で販売する「嵐電マルシェ」。主婦の間にクチコミで広がり、人気を集めている。
文・写真 = 内藤靖正
K-5 + smc PENTAX-DA 17-70mmF4AL[IF]SDM(23mm域)を使用して撮影。絞り優先AE、絞り:F8、シャッタースピード:1/20秒、露出補正:+0.7、測光:分割測光、感度:ISO1600、ホワイトバランス:オート、カスタムイメージ:人物
1週2回、嵐電の車内で開く旬の野菜市。早くから待ってた主婦らでにぎやかだ。

嵐電マルシェ

●四条大宮駅
●火曜と木曜の午前11時30分~午後2時30分。以降は駅前で午後6時まで(来年3月まで開催の予定)。
京の旬野菜協会「時待ち食」
075-822-8831(日曜と水曜休み)

※掲載内容は2011年10月時のものです。すでに変更されている場合がありますので、ご利用の際には必ずご確認ください。

火曜と木曜の午前11時、場所は嵐電の四条大宮駅前。大きいかごを持った主婦が集まって電車を待っている。11時15分、「どうぞ」の声に主婦らは東側の改札口を通って2番線に留め置く嵐電の車内へ。

そこでは座席を覆うシートの上に朝採りの京野菜が所狭しとばかりに並べられている。水菜、小かぶら、みぶ菜、ホウレンソウ、九条ネギ、小松菜などのほか、ゆば、みそ、米まで。主婦らは思いおもいに野菜を選んでかごに入れていく。車内のレジで順番を待つ人に聞くと、「新鮮さが違いますしね。おいしい野菜を食べたいのでいつも来てます」と満足そうだ。

※下の小さい画像をクリックすると拡大表示します。
2「京・旬野菜 時待ち食」のヘッドマークをつけた嵐電。四条大宮駅の2番線で。
 
3すべての商品に生産者の氏名と写真が表示されている。嵯峨、太秦の農園が多い。
 
4映画のロケにも使われた一角。夜には客の声が店の外まで聞こえたりして。
       
   
5四条大宮交差点から大宮通を北に行くと、ここも飲食店が目立つ庶民のまちだ。
 
6昔は庭師だった井上さん宅の表で道行く人をにらむ石像。写真は「うん」仁王像。
 

「嵐電マルシェ」と名づけられたこの売り場では、地産地消を推進する京都市の認定を受けた旬野菜生産農家が育てた野菜を販売している。また、嵐電北野白梅町駅前でも毎週月曜、金曜、土曜の午前11時から午後6時まで開いており、配達のサービスも気軽に引き受けてくれる。

西のターミナル四条大宮は繁華なまちだ。飲食店も多い。大宮通を北に行くと立派な町家の両脇に大きい石像が2体、道行く人をにらんでいる。聞けば右側の阿形(あぎょう)像は嵯峨仁王尊、左側の吽形(うんぎょう)像は清川仁王尊の名の「あうん」の仁王さま。明治時代に大分県の寺から運ばれたという。

そのすぐ南の一角は昭和レトロの雰囲気が漂う飲み屋街だ。コーヒーショップ、スナック、すし、小料理、バーなどなど。カメラを向けていると「映画のセットみたいで面白いやろ」と後ろから声がかかった。

 
KOKO DOKO 34

龍谷ミュージアム「釈尊と親鸞」

仏教の展開を貴重な収蔵品などで解説する
ミュージアム。ちょっと寄り道したい施設だ。
文・写真 = 内藤靖正
K-5 + smc PENTAX-DA 18-135mm F3.5-5.6ED AL[IF]DC WR(28mm域)を使用して撮影。絞り優先AE、絞り:F11、シャッタースピード:1/30秒、測光:分割測光、感度:ISO200、ホワイトバランス:太陽光、カスタムイメージ:リバーサルフィルム
仏具、念珠、昔からの旅館。西本願寺の門前町・堀川通に面した龍谷ミュージアム。
※下の小さい画像をクリックすると拡大表示します。

龍谷ミュージアム

●午前10時~午後5時(4時30分までに入館を)/月曜(祝日のときは翌日)休館。ほかに展示替えなどによる休館も。
●一般500円、大学生と65歳以上400円、高校生300円、中学生以下は無料
075-351-2500

カフェ

●午前10時~午後5時/休日はミュージアムと同じ。
●龍谷ブレンド、抹茶ラテ各400円、黒ごまパンと京野菜のホットサンド600円、お野菜たっぷりのパスタ700円など。
075-708-5889

※掲載内容は2011年10月時のものです。すでに変更されている場合がありますので、ご利用の際には必ずご確認ください。

2階では釈尊の生涯と足跡、その教えと継承、浄土教の展開などを紹介している。
 
中国トルファンのベゼクリク石窟回廊を原寸大のデジタル画で復元展示している。
 
3階は仏教伝来と浄土教の広がり、親鸞の生涯と教えなどをテーマに展開している。
         
     
シンプルで居心地がいい1階のカフェ。まち歩きのランチタイムにも利用したい。
 
仏教関連の書籍と綿の手ぬぐい、ふろしきなどの和雑貨が楽しい1階のショップ。
 
ないとう・やすまさ
1933年、京都市生まれ。広告代理店勤務の折に趣味ではじめた小冊子が京福電鉄のPR誌になったことなどにより1972年に独立。京福電鉄や東映太秦映画村の広告制作を担当する傍らフリーペーパー「Kyo!」発行。京都ピイアールセンター代表取締役。

京都駅から近い堀川通に威容を誇る西本願寺は、浄土真宗の開祖・親鸞聖人750回大遠忌法要が行われており、周辺は全国から訪れる参拝客でにぎわう。

西本願寺の向かいにシンプルで瀟洒(しょうしゃ)な龍谷ミュージアムがある。ここは仏教総合博物館として、仏教の源流であるインドから日本に伝来した仏教の展開を紹介する施設で、現在、親鸞聖人750回大遠忌法要を記念する特別展「釈尊と親鸞」が開かれている。

2階の広い展示室には仏教を開いた釈尊の生涯と足跡をさまざまな展示品によって紹介。重要文化財の仏涅槃図(ぶつねはんず)や木造の仏涅槃像などのほか、インド、ガンダーラ、中国とアジア各地のさまざまな仏像を見学することにより、仏教の多様性を体感できるようになっている。

また、中国で発展して日本にも大きな影響をもたらした浄土教を浄土図などで解説しているほか、中国のベゼクリク石窟(せっくつ)を複製で再現している。

3階では親鸞聖人の生涯と教えを絵伝などで紹介しているほか、仏教伝来から浄土教の広がり、親鸞聖人が果たした役割なども重要文化財を含む多彩な作品で解説。聖徳太子絵伝、鎌倉時代の聖徳太子立像、阿弥陀三尊来迎図、梵鐘(ぼんしょう)ほか、普段は見られない美術品が鑑賞できる。

龍谷ミュージアムの1階ではカフェとショップで見学のあとのひとときを楽しめるし、路地をイメージした「通り」で東の油小路通へ抜けられる。

※クリックすると拡大表示します。