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最終回 ドレインキャットを撮りにいこう@シンガポール

■最終回はK-30を使用してシンガポールで撮影!

今回でキホンのキは最終回。
というわけで…、今回もライティング関係なしに番外編のような最終回。
シンガポールには我が家で飼っているシンガプ-ラという猫の起源となったドレインキャット(下水道に棲む猫)がいるという話を以前より耳にしていました。

まだその猫が存在するならば、一度は見ておきたい。その思いを胸にいざシンガポールへ飛びました。とはいえ今回は3泊の短い旅、何の情報もなしに探すのはハードルが高いので以前にシンガポールを訪ねた方の情報やインターネットで集めた情報を踏まえて、まずは地図とのにらめっこ。

■今回用意したもの

今回のお伴はアウトドア撮影に最適なデジタル一眼レフカメラ「K-30」と、標準レンズ「smc PENTAX-DA☆ 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM」、中望遠レンズ「smc PENTAX-DA☆ 55mmF1.4 SDM」のレンズ2本です。
雨や湿気もなんのそのということで今回の旅にはかなりベストマッチ♪です。

■1日目

まず、1日目は工事中のマーライオンを見てチキンライスを食し、リトルインディアへ。
リトルインディアにあるホテル周辺には猫がいるという情報を事前に友人から聞いていたのでそのホテルを探すも、名前もわからず探すのでスコールに降られながら足を棒にして歩きました。スコールはすぐに止むのと気温が高いので雨に濡れることも私自身は気になりません。
パチリパチリと街のスナップ写真を撮りながら猫を探すもまったく気配なし。19時近くなり日が暮れてきたので今日はこれくらいで~と思い駅のある方角へトボトボと歩いていたところ。
「!」小さなホテルの入り口付近に猫の影。

写真1
50mm、ISO800、1/80、F2.8

まず1匹、ホテルの入り口で佇んでいたのは白黒の猫さん、日本の猫と比べるとだいぶ毛足が短いですね。あと1歩近づくと逃げてしまいそうな雰囲気だったので近寄るのはこれが限界でした。
そしてもう一匹少し毛の長い1匹はさらに警戒心が強かったのでそそくさと側溝に逃げ込んでしまいました。咄嗟にシャッターを切るも、もはや暗い中でしたのでこの有様。

写真2
50mm、ISO800、1/15、F2.8

しかし、その側溝に佇む姿から、なるほどこれがドレインキャットと言われた所以なのかなと一人納得。

■2日目

2日目はアラブストリートで猫さん探し。お店の看板猫さん的な猫がいるという情報があったので一軒一軒お店を覗き込むも空振り。1匹も猫さんに会えなかったこの日、晴れ渡る空ときれいなモスクも虚しく感じます。

写真3
16mm、ISO200、1/1250、F4.5

■3日目

3日目、この日はインターネットで検索しておいた猫情報を便りに少し足を伸ばしたところにある公園へ。到着して5分ほど歩いていたら、早々に猫さんを発見!

写真4
ISO800、1/800、F2.8

声をかけるとしっぽを立てて近づいてきて、目の前でいきなりゴロン。

写真5

昨今、シンガポールでは野良猫の去勢避妊手術への取り組みに力を入れているそうです。
耳の先がカットされているのは去勢手術がされているというしるし、かわいい首輪もボランティアの方によってお世話してもらっているようです。

写真6
55mm、ISO400、1/640、F1.4

写真7
55mm、ISO400、1/800、F2.0

写真8
55mm、ISO400、1/500、F1.4

そして、この猫さんこそがシンガプ-ラの起源となった猫と同じ毛柄を持っていました。
この毛柄はシンガポールやマレーシアの猫によくある毛柄で胴体には縞々がないのですが、顔と前足後ろ足と尻尾に縞々があります。日本にもしこの毛柄の猫がいたとしてもそれは自然発生ではなくアビシニアンなどの純血猫が混ざったものなのですが、シンガポールの場合は土着の毛柄なのです。
お目当ての猫さんに会えたのですっかり満足したのですが、翌日には帰国するので、念のため再度リトルインディアへ向いました。
すると一昨日に猫を見かけた場所の近くで先日とは違う猫が佇んでいるのを見つけました。

写真9
55mm、ISO200、1/125、F1.4

おめめが痛々しいの猫さんはかわいそうに猫風邪をひいているようです。そしてこの猫さんの毛柄も胴体に縞々の赤トラバージョンなのでした。

■最後に

結局、今回シンガポールで見つけた猫さんは4匹だけ。都心部から離れるといるのかもしれませんが東京のようにあちこちで見かけるというわけではないようですね。それでも、ずっと会いたかったドレインキャットに会うという目的が達成できて私自身は満足の旅なのでした!

当コーナー筆者石原さくらさんのホームページ
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恵比寿の猫カフェNyafe Melangeのブログ
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石原さくら
1級愛玩動物飼養管理士の資格を保有する猫写真家。東京工芸大学卒業後、フリーカメラマンとして主に女性ファッション誌の広告写真を撮影。2007年に野良猫を拾ってから猫狂いが再燃し、現在は猫写真家としての活動にシフトする。猫雑誌やテレビ、猫写真教室での講師など多方面で活躍中。
筆者より・・・
幼少の頃から私の傍らにはいつも猫がいました。私にとっての猫は意思を持った家族の一員です。しかし、私たち人間ほど長生きはできない彼らなのでお別れをする悲しみがありました。寂しいとき、辛いことがあったとき、かつて一緒に暮らした猫の写真がやさしい気持ちを与えてくれました。写真の力の素晴らしさ、撮ることの楽しさを最初に教えてくれた猫に敬意と愛情を込めて写真を撮りつづけます。