第3回 身近な鳥たち(2)
デジスコひと口メモ
デジスコーピングは超望遠撮影を可能にしましたが、あまりにも超望遠なため、予想以上にブレによるボケた写真が出がちです。デジタルカメラの良さは、その場で確認、削除が容易にできることです。フィルムカメラでは、フィルムが何本も必要となるような場合でも、デジタルカメラならば記録メディアさえあれば、気楽にシャッターを押すことが可能となります。チャンスがあればどんどんシャッターを切りましょう。
また、鳥が留まっている場所が暗くシャッタースピードが出ない場合や、鳥が動くことによるブレや、風の影響や機材自身によるブレ等々が発生しがちです。そのため、デジスコ機材を導入する場合には、機材ブレを最大限に軽減させることが重要な要素となります。三脚は、スコープの大きさにあわせて十分な強度を持ったものを選択し、雲台はビデオ雲台が被写体の導入に適しています。
4月上旬から初夏にかけて、夏の代表的な渡り鳥がたくさん渡ってきます。キビタキ、オオルリ、コルリ、コマドリ等々美しい夏鳥たちが渡りの途中、ほんのひと時旅の疲れを市街地の公園や森で取り、さらに北の高原や高山へと登って行きます。またこのシーズンは、市街地で良く見る野鳥たちの繁殖の時期でもあり、今回のトップ写真のように、いろんな可愛い雛たち(シジュウカラ)を見かけることもできるのではないでしょうか。
紺碧の野鳥
それでは、身近な鳥たちの2回目として、冬の鳥たちをもう少し紹介させていただきます。一番代表的な冬の野鳥として、前回ジョウビタキをご紹介しましたが、運が良ければ近くの公園や森で同じスズメ目のルリビタキにも逢えると思います。
『××ビタキ(ヒタキ)』と名の付くスズメ目の野鳥は、かわいらしいクリクリとした目に特徴があり、デジスコーパーの撮影対象として代表的な冬鳥です。
この鳥は、美しいルリ色をしていますが、光の当たり具合で随分と色合いが変ります。コバルトブルーの色合いを出すことが難しく、デジスコーピングを楽しめる鳥のひとつと言うことができるでしょう。そういった場合にペンタックスが出す色合いは、独特なものがあると思います。
Joypapaさんについて
野鳥に魅せられて以来、その姿を収めるために人一倍の情熱を燃やすJoypapaさん。独自の視点で撮影活動にいそしんでいらっしゃいます。
紅色の野鳥も
もうひとつの代表的な野鳥としては、ベニマシコという鳥が身近にやって来ます。その名前の通り、紅とベージュ色が混ざった美しい鳥で、これもやはりデジスコーパーが冬になると夢中になって探し求める野鳥です。
私もデジスコをはじめて4年になりますが、このところ冬になると、川原のセイタカアワダチソウやネコヤナギが芽を吹きだすと、この鳥を求めてその樹の辺りを探します。
この鳥の鮮やかな紅色を出すことも、光の加減により違ってきますから難しいですね。上の写真と下の写真では、光の当たり方で、色合いが随分違いますね。個体差ということもありますが、光の当たり具合が大きく影響するのでしょう。
冬は、木の葉が落ち、野鳥たちが見やすくなる時期ですから、公園やちょっとした森の中で、シメ、ホオジロ、カシラダカ、ヤマガラ、ミヤマホオジロと言った鳥たちも、意外と簡単に見ることができます。時には、アカゲラまで近くの公園で見ることもできます。今回は、そんな鳥たちもあわせてお楽しみください。