ファミリークラブ

入賞者発表

総評　安達　ロベルト
　これを読んでいる皆さんは日頃、国内や海外でいま活躍している写真家の作品を見ていらっしゃいますか。
　今回審査をしてみて感じたのは、もしかしたら、広く外に目を向けている方が案外少ないのかもということです。なぜなら、応募された写真の多くが、どこかで見たことがあるようなタイプ、あるいは20世紀に流行っていたようなタイプだったからです。
　趣味で写真を楽しむには、世界でいまどんな作品が作られているかなど関係ありませんね。ですが、フォトコンテストに応募するような向上心のある方には、狭いコミュニティにとどまらず、広い世界を見てほしいと願います。
　例えばインターネットも、日本語だけでなく、英語で見るだけで、世界は何十倍、何百倍にも広がります。世界にはこれほど才能がある人が存在するのかと感動します。
　撮影方法、レタッチ術、アプリケーションの操作方法など、技術的なことも山ほど学べます。しかも無料で。活用しない手はありません。
　また日本国内でも、活躍中の作家の作品と、20世紀的な写真との差が、どんどん開いてきています。繰り返しますが、趣味の写真なら新しさは必要ありません。音楽でも、趣味で楽しむなら、若いころ好きだったバンドのコピーでいいのです。しかし、写真作品を作ろう、価値あるものを作ろうとするならば、積極的に新しいこと、誰もやっていないことにチャレンジしてほしいと思います。